中国・本渓鋼鉄の第1高炉、月内にも再稼働へ

 中国・本渓鋼鉄の中核子会社、本鋼板材が月内にも第1高炉を再稼働させる予定であることが、複数の貿易関係者への取材で明らかになった。熱延コイルなどの減産影響は15万~20万トン程度になるものと見られる。

 本鋼板材では、1日午前に第1高炉で火災事故が発生。生産への影響が注視されていたが、早ければ9月半ばにも復旧する見通しを関係者に示した。5日夕には本鋼が11月積みのホット輸出商談を再開しており、減産がさほど長期化しないことを裏付けている。

 ただ中国政府は秋の共産党大会を控え、設備トラブルに敏感な反応を示しており、保守検査を強化する考え。本鋼の稼働予定にも影響する可能性がある。

海外ホット市況、ナイモノ高/5年ぶりに600ドル台突破

 熱延コイルの海外市況が一段高となっている。直近の輸出商談では少量ながらトン当たり600ドル台前半で成約が出始めており、2012年央以来、5年ぶりに600ドル台を突破した。新日鉄住金やJFEスチールといった日本勢のほか、中国・宝山鋼鉄、韓国・現代製鉄、台湾・中国鋼鉄(CSC)といった各国の高炉大手は引き合いに応じ切れておらず、ナイモノ高で騰勢が続いている状況だ。

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