サッカーの試合において一人しか起用できないGKは育てるのが難しいポジションでもある。
そんななか、日本代表では22歳の中村航輔(柏レイソル)が招集され、新時代の到来を予感させつつある。
ここでは、『Squawka』による「欧州で最もイケてる23歳以下の守護神」の面子を見てみよう。なお、各スタッツは昨季時点のもの。
エデルソン・モライス
所属/年齢/国籍:マンチェスター・シティ/23歳/ブラジル
キースタッツ:昨季リーグ優勝したベンフィカで27試合中18試合でクリーンシート
ポテンシャル格付け:9/10
寸評:まだブラジルフル代表での出場はないが、今後最高レベルでのキャリアを満喫できる運命にある。若くしてサンパウロ下部からベンフィカに引き抜かれると、ポルトガルでプロとなった。
一度はベンフィカから放出されるも、リオ・アヴェで評価を上げたことで再獲得に至った。ポルトガルでタイトル獲得に貢献すると、3500万ポンド(49.5億円)というGK史上最高額でマンチェスター・シティに移籍。
ジャンルイージ・ドンナルンマ
所属/年齢/国籍:ミラン/18歳/イタリア
キースタッツ:昨季セリエAトップとなる135度のセーブを記録
ポテンシャル評価:10/10
寸評:同じ名前を持つブッフォンの後継者であるドンナルンマ。弱冠16歳でミランにデビューし、一躍話題に。2試合目でクリーンシートを達成するなど素晴らしいパフォーマンスを披露し、経験あるディエゴ・ロペスを守護神の座から追い出した。
背番号は99番(自らの生年に由来する)だが、ミランの絶対的『1番』だ。18歳ながらすでにトップチームでの出場数は70を超えている。一世代に1人いるかいないかの存在だ。
ヨアン・キャルディナール
所属/年齢/国籍:ニース/23歳/フランス
キースタッツ:昨季リーグアンで4位となる113度のセーブを記録
ポテンシャル評価:7/10
寸評:優秀なGKを輩出するという点では、非常に優れているニース。フランス代表の守護神でキャプテンであるウーゴ・ロリスも出身者のひとりだ。
キャルディナールがロリスに近づくにはまだ距離があるが、正しい道のりを歩んでいる。シュートストップに優れた彼の存在は、昨季のニース躍進に大きく貢献した。
セルヒオ・リコ
所属/年齢/国籍:セビージャ/23歳/スペイン
キースタッツ:昨季のリーガで3位となる12度のクリーンシートを記録
ポテンシャル評価:9/10
寸評:EL連覇に貢献し、EURO2016のメンバーにも選ばれたリコは、もうずっとセビージャの守護神に君臨しているように感じる。
とはいえ、彼はまだ23歳であり、出場数も125試合ほどだ。昨季は実力者であるGKサルヴァトーレ・シリグがローンでやってきたことから、彼の立場は危うくなるかに思われた。だが、リコは正GKの座を死守し、シリグのローン期間は冬で打ち切られた。
近年スペイン代表の『1番』にはダビド・デ・ヘアが収まっているが、その座を脅かすとすればリコだろう。
ジョーダン・ピックフォード
所属/年齢/国籍:エヴァートン/23歳/イングランド
キースタッツ:昨季プレミアリーグ2位となる141度のセーブを記録
ポテンシャル評価:8/10
寸評:最下位で2部降格となったサンダーランドにおいて、ピックフォードは唯一の光明だった。リーグワーストのひとつである脆弱な守備陣にあって、その評価を高めた。
今後イングランド代表の守護神の座をジャック・バットランドと奪い合うであろう彼には多くのクラブが関心を寄せており、エヴァートンが42億円という移籍金で獲得にこぎ着けた。
アルバン・ラフォン
所属/年齢/国籍:トゥールーズ/18歳/フランス
キースタッツ:昨季のリーグアンで5位となる109度のセーブを記録
ポテンシャル評価:9/10
寸評:ドンナルンマより1か月早く生まれたラフォンも、これまで同じようなキャリアを歩んでいる。2015-16シーズン途中にトップチームに割って入ると正GKを勝ち取り、これまで62試合に出場してきた。
ただ、すでにガッシリとした体躯を持つドンナルンマとは異なり、ラフォンは痩せ形だ。また、ここ18か月ほど行き当たりばったりなトゥールーズDF陣の背後でプレーしながら素早く学ぶ必要があった。いくらか若手選手らしい問題(プレー面での)もあったが、才能は間違いない。前途は洋々だ。
ケパ・アリサバラガ
所属/年齢/国籍:アスレティック・ビルバオ/22歳/スペイン
キースタッツ:昨季のリーガで、1試合平均1.57度のセーブを記録
ポテンシャル評価:7/10
寸評:昨季ビルバオで驚きのブレイクを遂げたケパ。長年正GKに君臨してきたゴルカ・イライソスを、その座から追い出した。
スペインのユース代表には常に選ばれてきたケパだが、サン・マメスのゴールマンスに立つまでには時間を要している。一昨季は2部バジャドリーに貸し出され、39試合に出場。そこでトップリーグでもやれることを見せつけた。