ポルシェ、新型カイエンに440馬力の2.9Lツインターボエンジン搭載

ポルシェ 新型カイエン(3代目)

独・ポルシェAGは、3代目となるカイエンを発表した。新型カイエンは全面的に刷新され、ポルシェの性能と実用性を兼ね備えた。

新型カイエンのエクステリアは、親しみのあるデザインとスポーティで精密なポルシェデザインのDNAを受け継いでいる。

ホイールベースを変更することなく、全長を63mm延長し、車高を9mm下げることで、カイエンの流線形のフォルムを強調。ラゲッジスペースの容量は、先代モデルを100リットル上回る770リットルとなった。

今回初めて前後のサイズが異なるミックスタイヤとリアアスクルステアリングを備えるなどのスポーツカーとしての特長に加え、アクティブ制御の4WDシステムやポルシェ4Dシャシーコントロール、3チャンバーエアサスペンション、および電子制御ロール安定化システムのポルシェ ダイナミックシャシーコントロールシステム(PDCC)を装備することで、オンロードの性能が改善された。

装備が大幅に拡張されたにもかかわらず、車両重量は先代モデルから約65kgの軽量化を実現し、さらにオフロード走行も完璧にこなす性能を身に着けた。

新型カイエンのヘッドライトは、LEDヘッドライトが標準装備される。

アップグレードオプションとして、コーナリングライトやモーターウェイライトなど、各種ライトモードを追加するポルシェ ダイナミック ライト システム(PDLS)を選択できる。

トップエンドのシステムはPDLS Plusを組み込んだ新しいマトリックスビーム付きLEDヘッドライトで、84個の個別に作動する発光ダイオードによって完全可変の配光と光強度が可能になり、対向車への眩惑のないハイビームやアダプティブ サイン グレア コントロールなどの新機能を備えている。

また、テールライトは再設計されて立体的なデザインになり、それを結ぶ細長いLEDストリップを備えたテールライト上には特徴的な3DのPorscheロゴが広がる演出も取り入れられた。

新型カイエンは2つのバージョンをラインナップしている。3リッター6気筒ターボエンジンを搭載したカイエンは、最高出力250kW(340PS)、最大トルク450N・mを発生し、標準モデルでありながら0-100km/h加速タイムは6.2秒(スポーツクロノパッケージ仕様車は5.9秒)、最高速度は245km/hに達する。

さらに新開発の2.9リッターV6ツインターボエンジンを搭載したもう一つのモデルのカイエンSは、先代を15kW(20PS)上回る最高出力324kW(440PS)、最大トルク550N・mを発生し、0-100km/h加速タイムは5.2秒(スポーツクロノパッケージ仕様車は4.9秒)、最高速度は265km/hに達する。

トランスミッションは新開発の8速ティプトロニックSトランスミッションとなり、スポーツ性能と快適性の両方が改善された。

低いギアの素早いレスポンスタイムとスポーツレシオがオンロードとオフロードの両方の性能を高め、8速ギアのロングレシオでは、快適性とスポーツ性の強化とは対照的に、低トルク、最適な燃費、快適な走行が実現した。

また、新型カイエンでは走行条件に合わせて適切な設定を簡単に選択することができる。

デフォルト設定はオンロードプログラムで、穏やかなオフロード地形では、マッド/グラベル/サンド/ロックの4つのモードが選択でき、各条件に合わせて、ドライブ、シャシー、ディファレンシャルロックの設定が最適化される。

ポルシェ 新型カイエン(3代目)

新型カイエンに採用されたポルシェ アドバンストコックピットは、スポーティでラグジュアリーな空間が広がる。

新型パナメーラにも採用されている最新世代のポルシェコミュニケーションマネージメントシステム(PCM)を搭載し、ディスプレイは12.3インチフルHDタッチスクリーンとなる。

各デジタル機能はボイスコントロールなどで直感的に操作することができ、さらに標準装備のポルシェコネクトプラスを使用してオンラインサービスとインターネットにアクセスすることも可能である。

新しいセンターコンソールのアナログスイッチは車両の主要機能に重点が置かれている。

その他のスイッチは、スマートフォン同様に音声と触覚で操作するガラスルックのタッチパネルに統合されている。

ポルシェ特有のアナログレブカウンターが中央に設置され、両側の2つの7インチフルHDディスプレイには、その他の全てのドライビングデータと、マルチファンクションステアリングホイールで選択した追加情報が表示される。

熱探知カメラを備えたナイトアシストは、レーンチェンジアシスト、レーンキープアシスト、トラフィックジャムアシスト、サラウンドビューを含むパークアシスト、アダプティブ クルーズコントロールに加えて最も重要なアシストシステムのひとつとなる。

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