札幌Dに「おにぎり」グッズ急増中 “先輩撃ち”のハム横尾「もっと増えてほしい」

日本ハムの「おにぎり君」こと横尾俊建内野手が18日、本拠地でのオリックス戦で日大三高時代の先輩である山崎福也投手を打ち崩した。

日本ハム・横尾俊建【画像:(C)PLM】

日大三高の先輩・山崎福から2点打「素晴らしいピッチャー。打ててよかった」

 日本ハムの「おにぎり君」こと横尾俊建内野手が18日、本拠地でのオリックス戦で日大三高時代の先輩である山崎福也投手を打ち崩した。

 初回、1点を先制してなおも1死満塁の絶好機だった。チェンジアップ2球で簡単に追い込まれた後の3球目、外角のカーブに食らいつくと、打球はぐんぐん伸びていく。右翼フェンス直撃の2点適時二塁打。「素晴らしいピッチャーなので本当に打てて良かったです」という謙虚な言葉とは裏腹に与えたダメージは強烈だった。続く大田に四球を与えたところで山崎福は降板、1死しか奪えずノックアウトとなった。

「うまくカーブに反応できました。ランナーがいたので、三振は良くない。何とかバットに当てようという気持ちでした」

 その必死さが逆方向への大きな当たりにつながった。

 同期入団でプロ初勝利を目指してマウンドに上がった先発の吉田侑樹投手に援護点をプレゼント。2人で上がったお立ち台では「少しでも楽にできるように、何とかヒットを打てればと思って打席に入りました」と胸を張った。

栗山監督も笑顔「『本当にこのチャンス絶対離すか』という思いが出ている」

 今季はオープン戦で打率.361と絶好調で開幕1軍入りしたものの、開幕すると快音はピタリと止まった。5月1日に2軍降格するまで、出場19試合で41打数8安打0打点、打率.195と挫折を大きな味わった。「悔しい思いが今に生きています。何とかやってやろうという気持ちが強いので、いい結果になっています」とファンに心意気を明かした。

 ヒーローインタビューを見つめていた栗山英樹監督は「『本当にこのチャンス絶対離すか』という思いみたいなものが出ている」と目を細めた。

 札幌ドームには応援用のおにぎりグッズを手にするファンが急増中。「本当にありがたいです。もっともっと活躍して、増えてほしいです」。照れくさそうに答える様子がこれまた初々しい。

 豪快なアーチにぽっちゃり体型、実直な受け答え、そして「おにぎり君」というわかりやすい愛称。個性際立つキャラクターでファンの心を確実につかみ始めている。(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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