前田健太が救援でドジャースを救う? 指揮官期待「右打者にとても強い」

1988年以来となるワールドシリーズ制覇を目指すドジャースが前田健太投手を今後、中継ぎで起用することになった。21日(日本時間22日)の敵地フィリーズ戦で先発したが、3回2失点で降板。61球と余力を残した状況で4回の打席で代打を送られてお役御免となり、13勝目を逃した。試合後、地元メディアや球団公式サイトはプレーオフに向けて前田が中継ぎ起用となることをレポートした。

フィリーズ戦に先発したドジャース・前田健太【写真:Getty Images】

マエケンがPOで「救援の武器」に、ロバーツ監督期待「順応してもらう」

 1988年以来となるワールドシリーズ制覇を目指すドジャースが前田健太投手を今後、中継ぎで起用することになった。21日(日本時間22日)の敵地フィリーズ戦で先発したが、3回2失点で降板。61球と余力を残した状況で4回の打席で代打を送られてお役御免となり、13勝目を逃した。試合後、地元メディアや球団公式サイトはプレーオフに向けて前田が中継ぎ起用となることをレポートした。

 右腕はこの日、2点リードの3回に先頭のヘルナンデスにレフトへ二塁打を浴びると、1死三塁からウィリアムスにレフトへ痛恨の同点2ランを被弾。直後の4回2死走者なしの打席で代打を送られて降板となった。この日は61球を投げ、3安打2四球3奪三振で2失点。前回のジャイアンツ戦に続く自身今季最短タイの降板で防御率は4.25となった。

 5-4と逆転勝利し、地区優勝マジックを「1」とした試合後、ドジャースの球団公式サイトは「マエダは61球で降板したが、これはチームが彼を来週から中継ぎとして起用する方針であるからだ」とレポート。デーブ・ロバーツ監督は記事の中で「数日休養してからブルペン陣に加わり、ポストシーズンに向けて順応してもらう。彼はキャリアを通じて、右打者にとても強い。アウトを積み重ね相手打線との相性なども考慮するポストシーズンの状況下では、最良の結果を得るために彼を起用していく道もある」と語っている。

右の中継ぎに不安抱えるドジャース

 また前田自身も通訳を介して「現実に関しては理解している。ポストシーズンでは先発投手の数は限られたものになる。先発を務めたいが、理解している。残りの限られた試合の中で、ブルペンで成功するためのリズムや流れをつかみたい」と中継ぎへの配置転換に前向きな姿勢を見せたという。

 地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」電子版も「先発・マエダはわずか3イニングの登板となり、ニック・ウィリアムスには2ランも許した。しかしポストシーズンに向けて右の中継ぎ候補として検討されるには十分の出来であった」とレポート。ドジャースが右の中継ぎ投手に不安を抱えていることも伝え、指揮官が「今後マエダをブルペンの武器として見ていく」と期待を寄せたことも紹介した。

 前田は今季27登板のうち、救援で2試合に登板。計5イニングを投げ、0勝0敗1セーブ、防御率1.80の成績を残した。球団公式サイトでは過去2シーズンで対右打者に対して被打率.216と好成績を収めていることを特筆しており、バエズ、ストリップリング、ラヴィンといった中継ぎ右腕の不振が前田を中継ぎ起用する要因となったとも伝えている。救援の切り札的存在として期待されている前田は新たな役割を担い、チームのワールドシリーズ制覇に貢献できるか(Full-Count編集部)

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