JFEライフのリーフレタス、安全管理の国際認証を取得 2020年「五輪食材」採用へ第一歩

 JFEグループの総合サービス会社、JFEライフ(本社・東京都台東区、社長・守安進氏)の水耕栽培リーフレタス「エコ作」が、2020年の東京五輪・パラリンピックで、「五輪食材」として採用される可能性が出てきた。同社の水耕栽培施設が五輪食材の調達基準となる国際認証「グローバルGAP」を取得。採用へ向け第1のハードルをクリアしたからだ。

 東京五輪の飲食サービスに使われる食材については、大会組織委員会が、法令遵守、安全管理などの観点から厳格な調達基準を定めている。食品の生産工程管理を認証する「グローバルGAP」を取得した場合は調達基準を満たしたとみなされ、同認証の取得は事実上のライセンスとなっている。

 JFEライフは水耕栽培施設、いわゆる「植物工場」でリーフレタス「エコ作」を栽培、全国のスーパーマーケットなどに卸している。JFEスチールの鉄鋼事業で培った高度な生産管理技術を採用、安全・安心な生鮮食品として評価は高い。

 グローバルGAPは東西の生産拠点、土浦(茨城県土浦市)、三田(兵庫県三田市)の2拠点で取得した。大規模水耕栽培施設での取得は国内で初めてという。五輪での採用にはまだハードルもあるが、同社は認証取得を機に組織委員会などに採用を働きかけていく方針だ。

 認証取得は将来の輸出展開にも有利に働きそう。現在は、国内販売に特化しているが、今後はタイの現地法人などを活用して、海外での販売も検討する考え。

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