上原浩治はRソックス守護神最高の成功例!? キンブレルの活躍で改めて脚光

レッドソックスの守護神、クレイグ・キンブレル投手が圧巻のシーズンを送っている。今季65試合に登板して、5勝35セーブ、防御率1.34。67イニングを投げて122奪三振14四球で、黒星はゼロだ。ア・リーグ東地区首位のチームは、すでにプレーオフ進出が決定。ここに来て2連敗を喫しているものの、5試合を残して2位ヤンキースとは3ゲーム差で、マジック「3」と地区制覇も目前に迫っている。

レッドソックス在籍時の上原浩治【写真:Getty Images】

キンブレルが今季圧巻の活躍も…“伝説”になるには上原のようなPOでの活躍が必要?

 レッドソックスの守護神、クレイグ・キンブレル投手が圧巻のシーズンを送っている。今季65試合に登板して、5勝35セーブ、防御率1.34。67イニングを投げて122奪三振14四球で、黒星はゼロだ。ア・リーグ東地区首位のチームは、すでにプレーオフ進出が決定。ここに来て2連敗を喫しているものの、5試合を残して2位ヤンキースとは3ゲーム差で、マジック「3」と地区制覇も目前に迫っている。

 加入1年目の昨季は2勝6敗31セーブ、防御率3.40とらしくない数字が並んでいたが、今季は現役NO1クローザーとも評されたブレーブス時代の輝きを取り戻している剛腕。ただ、伝統球団の歴史に名を残す存在になるかは、プレーオフでのピッチング次第で決まると地元紙は指摘。引き合いに2013年の上原浩治投手の名前を挙げ、当時の活躍ぶりを改めて絶賛している。

 キンブレルの特集記事を組んだ地元紙「プロビデンス・ジャーナル」はまず、今季の成績を「素晴らしい」と評価。さらに「5勝負けなしということよりもさらにすごいのは、彼が登板した試合は59勝6敗(勝率.908)ということだ」と、チームを勝利に導く投球を絶賛している。その上で、輝かしい実績を残した過去の名クローザーたちの例を紹介。その中で、ウエハラの名前が登場する。

10月も圧巻の活躍「ウエハラにできてトム・ゴードンにできなかったこと」

「今日においてのクローザーとは何たるかを示す良い例は、1988年のリー・スミスである。また、98年のトム・ゴードン、ジョナサン・パベルボンの2006、2009年シーズンは、コウジ・ウエハラの2013年シーズンと並んで、突出したものである」

 このように、上原はクローザーとして最高の成功例だと紹介。2013年、加入1年目の日本人右腕は6月までは中継ぎだったため、評価しがたいものがあるとしつつ、クローザーを任されてからはほぼ完璧な活躍だったと絶賛。クローザーとして41試合に登板して4勝1敗、防御率0.41を残し、22回のセーブ機会のうち20回に成功。さらに、44回1/3を投げて被安打15、2四球、58奪三振という圧巻の成績を並べた上で「レッドソックスは、彼がクローザーで登板した試合は35勝6敗(勝率.854)の成績を残した」と、こちらもチームを勝たせる守護神だったと評価している。

 ただ、上原がボストンで絶大な人気を誇るのは、この成績にプラスしてポストシーズンでの圧巻の活躍があったから。8回途中からの登板も厭わず、リーグ優勝決定シリーズではMVPに輝くなど、その存在感は圧倒的だった。ワールドシリーズ史上初の牽制アウトでの試合終了という“快挙“も成し遂げている。

「ゴードン、キンブレル、ウエハラ。彼らを区別するのは困難だ。ただ、ウエハラにできてゴードンにできなかったことを一つ挙げるなら、プレーオフに入っても活躍し続けたことだ。プレーオフの戦いぶりによって、キンブレルがレッドソックスのクローザーとして、最終的にどのランクに位置することになるか決まる」

 キンブレルがレッドソックスでも伝説の存在となれるかは、レギュラーシーズン同様のピッチングをポストシーズンでも継続できるかにかかっている。(Full-Count編集部)

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