10月に行われる国際親善試合に向け、24名の日本代表メンバーを発表したヴァイッド・ハリルホジッチ監督。
会見は日本サッカー協会のYoutube公式チャンネルで生中継された。
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今回は、その代表メンバー発表会見の全文をお届け。
長文になるため、前編と後編の二記事に分けてお伝えする。
※できる限り口語のまま掲載
西野 朗(日本サッカー協会 技術委員長)
「改めまして、皆さんこんにちは。
非常に苦しい戦いでしたけれども、ワールドカップ出場を決めまして1ヶ月になります。
そういうなかでまた代表の強化試合を6日にトヨタでニュージーランドと、10日に日産スタジアムでハイチとそれぞれキリンチャレンジカップが開催されることを非常に嬉しく思っています。
日本サッカーの発展にとって非常に大事な時期だと思っています。強化するには非常に難しい時期です。
国内のスケジュールも佳境に入っていますし、ヨーロッパではシーズンの序盤というところで、国内組は疲弊しているところもありますし、海外組はチームの中でいかにポジションを取っていくかっていうような大事な時期での強化試合になります。
これを開催して、ここで成果をあげて。全ては来年のロシアでのワールドカップを想定して、厳しいながらもその大会を基準にやはり1試合1試合作っていかなければいけないのではないかと思っています。
Jクラブはもちろん、海外の各クラブも非常に協力してもらって。選手の編成も苦労することがありますけども、編成することができました。
協賛していただけるキリン様には協力していただいて本当にありがたく思ってます」
「全ては、9ヶ月後のワールドカップにいかに強化して入っていけるか。
監督も予選後にお話しされているように、レベルアップしていかない限り間違いなく本戦では厳しいゲームになっていくと思います。
選手をいろいろと試せる強化試合ではありますけれども、結果にこだわるゲームにしていきたいと思います。
協会としても全面的にバックアップして、成果のあるキリンチャレンジカップにしていきたいなと思います。
ありがとうございます」
ヴァイッド・ハリルホジッチ(日本代表 監督)
「西野技術委員長が言った通り、ワールドカップまで9ヶ月の準備の期間があります。これからは全くの別世界に足を踏み込むことになります。
ワールドカップへの出場を決めたことで、皆さん喜んでいます。しかし、最も厳しいところがこれから始まります。
私は日本のチームには大きな意欲を持って挑んでもらいたいと思います。
ロシアの美しい街並みを見に行くだけではなく、しっかり結果を残すことをしないといけません。勝利あるいは引き分け、そういった試合で結果を残さないといけません。
そしてその成功を収めるためには、我々は現時点からレベルを上げるということを目指していかないといけません。
次の合宿のテーマの一つが、チームを成長させるということでもあります」
「そして、この道のりで選手たちが最も重要な要素になります。
選手たちにとってのワールドカップです。選手たちのためのワールドカップでもありますけれど、ワールドカップの3週間前に準備を始めては遅すぎます。この合宿から準備は始まります。
もちろんそれぞれのクラブで、それぞれのやり方でワールドカップのことを考えながらプラスアルファの努力をしてもらいたいと思います。
非常に心配なところは、怪我人が多いことです。そして今回の合宿に向けて追跡した選手の中にも3人怪我人がいます。
柴崎岳、大島僚太。そして、最近好調だった横浜の齋藤学も候補の一人として考えていました。そして、彼らより前に怪我をした選手たちもいます。その怪我人というのは大きな問題になることもあります。
そして、海外でプレーしている選手たちは不運なことにポジション争いで苦しんでいる選手が多いと思います。まず、クラブでのポジションを勝ち取る努力をしっかりしてもらいたいと思います。
何人かの選手たちとは話をしました。そして、それぞれのクラブで試合に出なければ、ワールドカップのメンバーは確約できないという話をしました。
ロシアで結果を残すために、選手一人一人がそれを念頭に努力をしないといけません。
以前にも言いましたが、我々の第3段階に突入しています。ワールドカップです。これが最も厳しく、最も難しい場面です。
しかし、最もエキサイティングでもあります。世界最高だと言われているチームと対戦するチャンスがあるわけです。
そのようなチームと対戦すれば、自分たちの弱点も見えてきたりします。より弱いチームと言われているところと対戦すれば見えないところも見えてきます」
「そのためには個人としても組織としても、フィジカル的にもメンタル的、そして戦術的にしっかり準備をしていかないといけないと思います。
どのチームもリスペクトしながら、自分たちの力を信じて結果を求めていかないといけません。
例えばサウジアラビア戦、オーストラリア戦の2戦、試合終了間際にホタルが点を取ったイラク戦、アウェイでのUAE戦。そのような難しい試合で、このチームはしっかり気質を見せることができたと思います。
ただ同時に、最終予選初戦の敗戦も忘れることはできません。もちろん、全ては私の責任です。
フロントの方々、スタッフ、選手たち、皆さんの表情を見ますと、非常に温かく今接していただいていると感じます。特に街中を歩く時に特にそれを感じます。
皆さんにとってはそこまで重要な点ではないかもしれませんけれど、私にとって出かけた時に、例えば道ばたでサポーターの方に信頼されているということを感じます。それを感謝したいと思います。
これからリストの発表に移りたいと思います。
いくつかの新たな選手などもおりますけども、それを説明したいと思います。
キーパーは3人です。
ゴールキーパー:
川島 永嗣(メス/FRA)
東口 順昭(ガンバ大阪)
中村 航輔(柏レイソル)
川島、東口、中村の3人です。
それと西川も最近調子を上げてきています。
昨夜のACLの試合で、浦和を讃えたいと思います。決勝に進んでいただきたいですね。
エイジは内転筋に少し問題がありましたけれど、合宿に来ます。そして来たところでまたチェックしたいと思います」
サイドバック:
酒井 宏樹(マルセイユ/FRA)
酒井 高徳(ハンブルガーSV/GER)
長友 佑都(インテル/ITA)
車屋 紳太郎(川崎フロンターレ)
「こちらはサイドバックの4人です。
右のサイドバックとしてヒロキとゴートク、左のサイドバックとして長友と車屋ですが、この車屋はここ最近成長している選手で、彼は機会を与えるのに値する内容を見せていました。
また、左利きが少ないこの代表において、彼にもチャンスを掴んでもらいたいと思っていますけれど、私はこのように毎回の合宿で新しい見たいと思っています。
ただ、もちろん代表に値するレベルを見せなければリストに載ることはありません。
ゴートクにもクラブでポジションを勝ち取ってもらいたいんですけれど、どのような現状なのかを直接話してみたいと思います」
※「その2」へ続く