ワカサギの刺し網漁解禁 箱根芦ノ湖「小ぶりも味凝縮」

 箱根・芦ノ湖で1日、ワカサギの刺し網漁が解禁された。芦之湖漁業協同組合(福井達也代表理事)の組合員9人が出漁、初日の漁獲高は約20キロだった。大きさは約7〜8センチと例年より小ぶりだが、来年4月まで続く今シーズンの好漁が期待されている。

 同漁協は、今年3月から4月にかけてワカサギの卵3億粒を芦ノ湖に放流。解禁日のこの日は午前5時ごろ、組合員らはヘッドライトで手元を照らしながら、前日夕に箱根園沖に仕掛けた網を引き揚げると「取れてるね」などと声を掛け合った。

 同漁協によると、今年は6月から9月にかけて少雨だったため、ワカサギの餌となるプランクトンが十分に育たなかった。ワカサギの成育にも影響を与えたが、小ぶりな分、味も凝縮しているという。

 漁獲高は、2015年シーズン(111キロ)、16年シーズン(715キロ)と2シーズン連続で1トンを下回った。同漁協は「2014年シーズン(2517キロ)並みの好漁を期待したい」。取れたワカサギは、地元の飲食店やホテルに出荷される。

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