《六本木》一夜限りのアートの祭典「六本木アートナイト2017」開催

極色彩で妖艶な雰囲気の実花さんの世界が全開

 いよいよ明日30日(土)、一夜限りの芸術の祭典「六本木アートナイト2017」が、六本木ヒルズや東京ミッドタウンなどを会場に開幕します。

 六本木の街をアートで彩る「アートナイト」は、日々の生活の中にアートを持ち込み、都市の生活の豊かさを文化によって作っていこうとする試みで、東京を代表するアートの祭典になることを目指しています。

 8回目を迎える今回、メインプログラム・アーティストに写真家・映画監督の蜷川実花さんが就任。テーマの「未来ノマツリ」に基づき、六本木に、美しく、妖艶な世界を作り出しました。開催を前に、報道陣に公開された作品の一部を紹介します。

 六本木ヒルズアリーナには、実花さん制作のメインプログラム「Tokyo Followers 1」が設置されています。

 まず驚くのは、その圧倒的な存在感。極色彩で飾られ、東洋と西洋が入り交じった万華鏡のような独特な世界観が表現された作品です。メリーゴーランドのテントのような中に、大きな鳥かごや着物、無数のアクセサリーの飾り付け。その外には蓮の花のレプリカや自動販売機、木馬・・・。混沌としたエネルギーにあふれ、実花さんワールドに引き寄せられずにはいられません。

この鳥かごは実花さんの自宅からの持ち出し品
このハウスはアクセサリーがいっぱい。中に入って写真を撮ってSNSで拡散してと実花さん
飾られた着物の中には映画の撮影に使用した物もあるとのこと
父である、演出家 故蜷川幸雄氏の舞台で使われたという蓮の花

 木馬や鳥かごなどは自宅から、蓮の花や自販機などは、実花さんの父で、昨年6月に亡くなった演出家 蜷川幸雄氏の舞台で使っていたものだそう。「この作品には、写真をほとんど使っていません。見に来た方々が、これら作品の中に入って写真を撮り、それがインスタなどで拡散していくことで、作品となっていきます。いっぱい写真を撮ってください。美術館とは違う展示で、子供から大人まで多くの人に気楽に来てほしい」と実花さん。

 また、六本木ヒルズや西公園などで見られるのは、フィリピンのアーティスト集団による歩く彫刻「ネオ・アンゴノ・アーティスト・コレクティブ」。どことなくユーモラスな巨人たちが歩き、躍る様子に思わず笑顔がこぼれ、一緒に体を動かしたくなります。

巨人たちの動きはどことなくユーモラス

 一児の母である実花さんは「美術館は小さい子供を連れて行くと、これ触らないで、あれ触らないでと気を遣い、なんとなく行きにくく感じる方もいると思います。でも、ここでは思う存分楽しんで。触っても大丈夫。持ち帰ったりしなければね」とにっこり。

 今週末は、お天気も良さそうです。思い切り、六本木の街でアートを楽しんでみませんか?

六本木アートナイト2017

開催場所:六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、六本木商店街、国立新美術館など六本木地区の施設や公共スペース

開催日時:9月30日(土) 午前10時~10月1日(日) 午後6時(メインとなるインスタレーションやイベントが集中する時間は、30日の日没[午後5時27分]~10月1日(日)日の出[午前5時36分])

入場無料(一部のプログラムや美術館は有料)

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