衆院選公示4選挙区13候補

 10日公示された第48回衆院選の県内4小選挙区には前職4人、元職1人、新人8人の計13人が立候補した。前回、前々回とも議席を独占した自民と、民進や自由から合流した新党の希望が全選挙区で対決し、共産も全てに候補者を立てて絡む構図だ。維新は長崎3区に新人を擁立した。22日の投開票日に向けて12日間の選挙戦がスタートした。

 1区は自民の冨岡勉氏(69)が市医師連盟や県農政連の支援を受け、通算4期目を目指す。希望の西岡秀子氏(53)は民進系労組や、参院議長を務めた父武夫氏の知名度を背景に初当選を狙う。共産の牧山隆氏(60)は護憲や消費税増税反対を掲げる。

 2区は3選を狙う自民の加藤寛治氏(71)が、島原半島や諫早市の後援会を軸に組織戦を繰り広げる。希望は、諫早市を地盤とする山口初實氏(69)が民進系労組の後押しを受け島原半島へ浸透を図る。共産は近藤一宇氏(68)が安全保障関連法の廃止を主張する。

 3区は自民の谷川弥一氏(76)が強固な後援会組織を背景に6期目を目指し、国境離島新法制定など実績を訴える。自由から希望に移った末次精一氏(54)は街頭で「脱しがらみ」と既得権益の打破を強調。共産の石丸完治氏(68)は森友、加計問題で安倍政権を批判する。維新の口石竜三氏(48)は街頭で知名度アップを図る。

 4区は7選を期す自民の北村誠吾氏(70)が首長や県議、市議とともに選挙戦を展開。民進から希望に転じた宮島大典氏(54)は労組の支援を受け、保守層の切り崩しにも力を入れる。共産の石川悟氏(65)は玄海原発の再稼働反対を訴える。

 比例代表九州ブロックとの重複立候補は自民3人、希望4人、維新1人の計8人。名簿登載順位は自民が3人とも4位、希望は全員2位、維新は1位。

 県選管によると9日時点の県内有権者数は115万7867人。選挙区別では1区34万8381人、2区30万4299人、3区24万3001人、4区26万2186人。今回から選挙区割りが変更され、西海市が4区に、北松小値賀町が3区に編入された。

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