全日本学生フォーミュラ大会、栄鋼管が2チームにフレーム材など供給

 老舗鋼管特約店の栄鋼管(本社・東京都江東区、社長・齊藤榮一氏)は、先月5~9日に静岡県袋井市のエコパ(小笠山総合運動公園)で開催された「第15回全日本学生フォーミュラ大会」に今年も協力参加した。

 同大会は、学生自ら構想・設計・製作した車両で「ものづくりの総合力」を競うイベント。産学官民の支援で自動車技術、産業の発展・振興に寄与する人材育成を目的に03年から毎年開催されている。マシン製作では幅広い実践的な知識を習得し、性能向上・原価低減・商品性向上などに挑戦する。

 栄鋼管は第4回大会から毎年複数のチームに部材提供で協力している。今年も一般の内燃機関自動車(ICV)部門に出場した東京理科大学と日本工業大学に車体フレーム用パイプなどを提供した。

 今大会は昨年とほぼ同数の94チームがエントリー。栄鋼管が協力した東京理科大学は総合9位、日本工業大学は同17位とともに上位入賞を果たした。東京理科大学の9位は、13年の11回大会に並ぶ過去最高成績だった。日本工業大学は静的審査、プレゼンテーション審査で4位に。また、両チームともレギュレーション全種目を完走したチームに与えられる日本自動車工業会会長賞を受賞した。総合優勝は、2年連続で京都工芸繊維大学だった。

 齊藤社長はこれまでも大学や研究機関に研究部材を供給するなど、各分野で支援活動を熱心に行っていた。同大会への協力も「エンジニアの育成、鉄・鋼管の知識向上、産学交流の一助に」との思いで始めた活動。協力を始めて10年以上経ち、同社にとってはすっかり毎年の恒例イベントとなっている。

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