良性のものから「がん」まで…子宮の病気一覧

©株式会社オールアバウト

月経の状態や不正出血などの症状で気づくこともありますが、検診で定期的にチェックすることが大事です。

■子宮筋腫

子宮の筋肉の壁にできる良性の「こぶ」。小さいものも含めれば、30歳以上の女性の3人に1人は筋腫が見つかるほどメジャーな病気です。大きいものは触っただけで分かりますが、通常は超音波検査で診断します。

治療は漢方やピルによる薬物治療や手術がメイン。筋腫に栄養を与えている血管を詰まらせたり、高周波の超音波を筋腫に当てて小さくしたりする最新の治療も登場してきています。

■子宮内膜症

本来なら子宮の中にだけにあるはずの「子宮内膜」が、卵巣や子宮の筋層など、他の臓器にも発生してしまう病気。はっきりとした原因は解明されていません。よくある自覚症状は、ひどい月経痛や排便時・性交時の引きつれるような痛み。超音波検査やMRIで診断をしていきますが、内膜症だと確定するには腹腔鏡検査が必要です。

治療はピルや黄体ホルモン療法による薬物治療と手術がメインになります。

■子宮腺筋症

子宮内膜症が子宮の筋肉の壁に出来た状態。筋腫と違ってはっきりとした「こぶ」はなく、子宮の壁が全体的に厚ぼったくなります。診断は超音波検査やMRIなど。

治療は、痛みや出血を抑えるだけの対症療法・内膜症に対する薬物治療・手術のいずれかになります。

■子宮頚管ポリープ

子宮の出口にできた良性のポリープ。子宮がん検診などで指摘されたことがある方は結構いらっしゃるかもしれません。腟の奥=子宮の出口を見たらすぐに診断できます。

症状がなければそのままでも構いませんが、治療する場合は外来で簡単に切り取ることができます。ポリープの根元をつまんで捻じ切るだけなので、麻酔をかけなくてもよいくらい痛みも少なく出血もわずかで済みます。

■子宮内膜ポリープ

子宮のお部屋の中にできたポリープ。超音波検査や子宮鏡検査で診断します。ほとんどが良性ですが、たまにポリープ状に発育する子宮体がんもあるので、細胞の検査で悪いものでないかの確認は必要ですね。

ホルモン剤で小さくするだけのこともありますし、不妊の原因になっている時は、子宮鏡と呼ばれる器具で子宮の中を見ながら、ポリープを切り取る手術を行います。

■子宮頸がん(けいがん)

20代の女性がかかるがんの中で一番多いのが、この子宮の出口のがん。1年間で約1万6000人が新たにこのがんになっています。まだ初期の上皮内がんを含めれば1年間で2万3000人。早くからセックスするようになるにつれて、若い人に増えているのが特徴です。診断は細胞診、つまり子宮頸がん検診を受けるしかありません。

治療はがんの進み具合によって、レーザー蒸散・円錐切除のみで済む場合と、手術や放射線治療や化学療法が必要になる場合があります。

■子宮体がん

40~50代に多い子宮の奥のがん。お産をしなくなり食生活が欧米化したことによって急激に増えてきています。診断は子宮の奥のがん検診。頸がんの検査と違って、子宮の奥まで検査器具を入れて細胞を擦り取るので少し痛みをともないますが、この検査をしなければ診断することはできません。

治療はホルモンの大量投与または手術が基本です。手術の後に化学療法や放射線治療を追加することもあります。

■子宮奇形

子宮の形が本来と異なるものを全てこう呼びます。正常な子宮は長ナスのような形をしていますが、子宮が途中で2つに分かれてハート型になっていたり、1つのはずが2つあったりすることがあります。超音波検査で偶然見つかることがほとんどです。

症状がなければ治療の必要はありませんが、不妊や流産の原因になっている時は、手術で余分な壁を取り除いたり、2つある子宮を1つに合わせたりして、正常な形に整えます。

(文:清水 なほみ)