YKKAP、印でアルミ建材事業始動 高級集合住宅向け供給

 YKKAP(本社・東京都千代田区、社長・堀秀充氏)はインドでアルミ建材事業をスタートさせた。このほど西部のムンバイを中心に試験的に高級集合住宅で用いられる建材の供給を開始。今後は現地ニーズに合ったコストや、納期対応などについて検証しながら事業の拡大を目指していく。

 YKKAPは2013年にインドのアルミ押出形材メーカーであるボルーカ社を買収。同国で産業分野向けなどの押出形材を供給しながら、試作品を現地の展示会に出展するなどしてアルミ建材での事業展開を目指してきた。

 このほど販売し始めたアルミ建材はボルーカ社で押し出した形材を使用。YKKAPが設計し加工や施工の手順を示した上で、現地の組立・加工会社に供給している。

 供給を始めた製品は台湾やインドネシアで販売しているアルミ建材をベースに、インドの気象条件などに合せ耐風圧や水密性を最適化したもの。営業面では現地に建材の拡販を担当する人員を置いている。

 現在同社の海外事業は、米国・中国・アジア地区の3極体制。堀社長は「インドでの建材事業は20年度までの中期計画の中で一定のボリュームを確保し、将来的には海外事業全体の一極となる存在に育てたい」と話している。

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