フー・ファイターズ『コンクリート・アンド・ゴールド』 最もラウドで美しいハードロックとは

フー・ファイターズ『コンクリート・アンド・ゴールド』

 元ニルヴァーナのドラマー、デイヴ・グロールを中心に95年にデビュー、グラミー賞11冠、アルバム総セールス3000万枚を誇るまさにモンスター・ロック・バンド、フー・ファイターズ3年ぶり9作目の新作です。ノラ・ジョーンズも参加した『イン・ユア・オナー』(05年)以来ハードロックのスタイルを継承しつつも常に新しい音楽表現を求めてきたデイヴの想いが一気に花開いた作品といえます。

 4年前ドライブ中に聴いたザ・バード・アンド・ザ・ビーのエレクトリックなジャズ・サウンドに触発されメンバーのグレッグ・カースティンに面会、そのグレッグがあのアデルやシーアのプロデューサーと知りジャンル違いにもかかわらず敢えてプロデュースを依頼したもの。これまでにない壮大なサウンド、美しいメロディー、様々なリズムに富んだ画期的なハードロックが誕生したのです。

 ジャスティン・ティンバーレイクがバック・ヴォーカル、ポール・マッカートニーがドラムで参加というサプライズも。

(ソニー・ミュージック・2200円+税)=北澤孝

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