ベイ、不運に打線も湿り 10月18日・CS広島戦

 プロ野球はクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(6試合制)が18日、セ、パ両リーグともに開幕し、マツダスタジアムで行われたセは2年連続でレギュラーシーズン3位から勝ち上がった横浜DeNAがリーグ2連覇の広島に0−3、五回裏終了降雨コールドゲームで初戦を落とした。

 ずぶぬれとなった球審がゲームセットを告げると、三塁ベンチの梶谷はうつむき、山崎康は唇をかみしめた。

 六回の攻撃を始められず、CS史上初の降雨コールド負け。甲子園で泥まみれの死闘を制したことを踏まえ、梶谷は「甲子園と比べると全然(大丈夫)だと思っていた。ただ、僕らがどうにかできることじゃない。負けは事実」と悔しさだけを募らせた。

 この不運な空模様に似て、猛打でファーストステージを突破した打線が湿っていた。三回1死までノーヒット。投手石田が中前打でようやく初安打を放ち、倉本も右前打でつないだが、桑原は144キロの高めの直球に力負け。遊ゴロ併殺打で唯一の得点機をふいにした。

 「厳しいコースというよりも打ち損じ」と桑原。上位打線に快音はなく、わずか2安打。三塁を踏めない敗北は、ジョンソンに散発3安打で完封された1年前の第1戦を思い起こさせた。

 今季のマツダスタジアムでのチーム打率は2割4分4厘、1本塁打と低迷。シーズン同様の結果に、ラミレス監督は「なかなかチャンスをつくれなかった」と嘆いた。

 セ・リーグでは過去、ファイナルステージ初戦を落とした延べ10チームのうち、日本シリーズに出場したのは1チームのみ。早くも崖っぷちに立たされたが、このチームはファーストステージでもそうした苦境を乗り越えてきたばかりだ。「終わったことは何を言っても仕方がない。明日に向けて、いい準備をする」と筒香。ここで負けて泣いた1年前とは違うことを、必ず証明していく。

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