台風21号 前線を刺激 近畿や東海で総雨量500ミリ超えも

21日午前3時の台風の位置と進路予想。

 超大型で非常に強い台風21号は、きょう21日からあす22日(日)にかけて沖縄地方に、あすから23日(月)にかけては西日本から東日本、北日本にかなり接近する見込み。
 また、台風接近前から秋雨前線の活動が活発になり、大雨になる所があるとみられる。暴風や高波、高潮、大雨に厳重に警戒が必要だ。

 台風21号は21日午前3時には日本の南にあって、1時間におよそ15キロの速さで北寄りに進んでいる。中心の気圧は925ヘクトパスカル、中心付近の最大瞬間風速は70メートルで、暴風域を伴っている。

 台風は発達しながら北上し、非常に強い勢力で沖縄地方に接近、その後も勢力を保って、あす22日夜から23日(月)朝にかけて四国から関東地方付近にかなり接近する見込みだ。

 災害には厳重な警戒が必要で、月曜日の朝は首都圏を含む各地の交通機関へ大きな影響が出ることが考えられる。その後、速度を上げて北日本にも近づく予想となっている。

<大雨・雷・突風>

22日朝までに予想される雨の量。その後もさらに雨量は増える見込み。

 台風を取り巻く発達した雨雲や本州付近に停滞する前線の影響により、南西諸島や西日本、東日本の太平洋側を中心に、21日から23日にかけて、非常に激しい雨が降り、局地的に猛烈な雨の降るおそれがある。

 台風の接近と通過に伴い、南西諸島から西日本、東日本を中心とした広い範囲で大雨による土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒が必要だ。また、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要となる。

<23日朝までの24時間の予想雨量〉(多いところ)
東海地方 300~500ミリ
近畿地方、関東甲信地方 300~400ミリ
九州北部地方、中国地方、四国地方 200~300ミリ
九州南部、北陸地方 100~200ミリ
奄美地方、東北地方 100~150ミリ

<暴風・高波・高潮>

22日にかけての風と波の予想。

 台風の影響で、南西諸島では21日から22日にかけて、西日本と東日本では22日から23日にかけて、猛烈な風が吹き、猛烈なしけとなるところがある見込み。
 暴風やうねりを伴った高波に厳重に警戒が必要だ。
 
 また南西諸島から東日本では、台風の影響が大潮の時期と重なり潮位が高くなる見込み。海岸や河口付近の低地では、高潮による浸水や冠水に警戒が必要となる。

■大雨・暴風などへの備え

 各地で大荒れの天気になるため、事前の準備が大切となる。

・室外にあるものは飛ばされて凶器になるおそれがあるため室内にしまう
・事前に避難所や避難経路を確認する
・携帯電話の充電や懐中電灯の電池を確認する
・排水溝などの掃除をしておく

 その他、地方自治体から発表される情報も確認し、近隣住民同士で協力して避難に備えることが必要となりそうだ。

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