【MLB】PS快投で田中将大の価値高騰→契約破棄が“確実”に!? 5年総額124億の声も

辛辣なニューヨークメディアから「バッドマサ」「恐怖のタナカ」などと称された右腕。だが、今季ポストシーズン(PS)では3戦で20イニングを投げ、わずか2失点、防御率0.90という圧巻の成績をマークしており、一転、英雄として称賛の嵐を受けている。

ヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

PSは3試合登板で防御率0.90、波が激しかったレギュラーシーズンの低評価を払拭!?

 ヤンキース田中将大投手が18日(日本時間19日)、アストロズとのリーグ優勝決定シリーズ第5戦で、7回を3安打8奪三振無失点と快投を見せた。レギュラーシーズンでは好不調の波が激しく、13勝12敗ながら防御率4.74という成績に終わり、辛辣なニューヨークメディアから「バッドマサ」「恐怖のタナカ」などと称された右腕。だが、今季ポストシーズン(PS)では3戦で20イニングを投げ、わずか2失点、防御率0.90という圧巻の成績をマークしており、一転、英雄として称賛の嵐を受けている。

 2014年から7年総額1億5500万ドル(約174億3000万円)の大型契約を結びながら、今季終了後に契約を破棄し、FAとなれる「オプトアウト」の権利を有する日本人右腕。PS突入前の時点では権利を行使せずにヤンキース残留という観測が広がっていたが、ポストシーズンの無双ぶりで評価と市場価値は一気に高騰。オプトアウトしなければ残り3年総額6700万ドル(約75億3500万円)の契約が残るが、アメリカメディアでは、新たに最大5年1億1000万ドル(約123億7000万円)のメガオファーを手にできるという分析も浮上している。

 ポストシーズンでニューヨーカーを感動の渦に巻き込む力投を見せている田中。大一番で見せている神懸かり的な勝負強さで、安定感に欠けていた今季レギュラーシーズンでの低評価を完全に払拭してしまったようだ。

 米最大の移籍情報サイト「MLBトレードルーマーズ」のQ&A企画では、ジェイソン・マルティネス記者がファンの質問に答えている。

「タナカはこのタイミングでオプトアウトするのか? ポストシーズンで渾身の力投を見せているが」

「オプトアウトを完全に確信」で「年俸2000~2200万ドルでの4、5年契約」

 この問いに対し、マルティネス記者はポストシーズン前後で田中の評価が激動したことを分析している。

「ポストシーズン以前の段階では、私は(オプトアウトに対して)ノーに傾いていた。今では私は彼がオプトアウトすると完全に確信している。ビッグステージにおけるアメージングな3試合の先発はフリーエージェント市場で巨大な違いを生み出した。ほとんどの球団が先発ローテーションのレベルアップを狙う。そして、わずか3人のフリーエージェント(アリエッタ、ダルビッシュ、タナカ)が先発投手の中でローテーションの上位とみなされている。3年合計6700万ドルの代わりに、彼はオプトアウトするだろう。そして、年俸2000~2200万ドル(約22億5000万円~23億6000万円)辺りで4、5年契約を手にすると思う」

 ポストシーズンで評価を高めた田中はヤンキースとの契約を破棄することが確実だと指摘。そして、最大で5年総額1億1000万ドル(123億円)のメガオファーを手にすることになると分析している。もちろん、FAとなってヤンキースと再契約する可能性も残されている。

 同記者は、今オフにFAとなるエリートクラスの先発投手は2015年のサイ・ヤング賞投手のカブスのジェイク・アリエッタ投手、ドジャースのダルビッシュ有投手、そして、田中の3人だけだと分析。FA市場における一流投手の少なさも田中の価値を飛躍的に高める要素になるようだ。

 残留確定と見られていた田中だが、もう一度メガオファーをゲットするのだろうか。ポストシーズンでの快投で一躍、FA市場の目玉選手となりそうだ。(Full-Count編集部)

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