光った“対広島”のDeNAラミレス采配「普通では考えないような采配も必要」

DeNA・ラミレス監督【写真:荒川祐史】

先発石田を1イニングで交代、自画自賛「大きな決断だった」

 DeNAが24日にマツダスタジアムで行われたセ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第5戦に9-3で勝利し、アドバンテージを含めた対戦成績を4勝2敗として19年ぶり3回目となる日本シリーズ進出を決めた。

 レギュラーシーズンでは首位広島から14.5ゲーム差の3位だったが、CSで“大下克上”を果たしたラミレス監督は、取り囲んだ報道陣に「Very Happy!」と第一声を発した。

「チームワークの勝利。選手を誇りに思う」と話したラミレス監督。この日も大胆な選手起用が功を奏した。初回に2点を先制された先発の石田を早々と諦め、2回から三嶋にスイッチした。「石田はベストなコンディションでなかったようだったし、広島打線も嫌がっている様子がなかったので、早めに替えた。三嶋はいい投球をしてくれたし、大きな決断だった」と自画自賛した。

広島打線への対策ズバリ「2打席目、3打席目には必ずアジャストしてくる」

 4回からは、第6戦があった場合には先発も予想された濱口を起用した。「シーズン中に嶺井と組んだことがなかったので心配だったが、光山さん(バッテリーコーチ)が、全く心配ないと言ってくれた」という指揮官の言葉通り、2イニングを無失点に封じた。

 打線は16安打で9得点。4番の筒香の2本塁打を含む5本塁打で広島を圧倒した。「レギュラーシーズンで、この球場で出たホームランは1本だけ。最後にとっておいてよかった」と笑顔を見せたラミレス監督は「2日で3本も打つとは思わなかったが、4番として、リーダーとしての働きをしてくれた」と筒香を称賛した。

 リーグトップの破壊力を誇る広島打線に対して「先発投手に慣れる前に勢いを止めることを考えた。広島は全員が素晴らしい打者だから、2打席目、3打席目には必ずアジャストしてくる」という考えが、短期決戦ならではの継投につながった。「短期決戦では、普通では考えないような采配も必要だった。僕は決断するだけ。それを実践してくれた選手を称えたい」というラミレス監督の日本シリーズでの采配に注目だ。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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