新日鉄住金エンジ、コークス乾式消火設備をベトナムFHS社から受注

 新日鉄住金エンジニアリング(社長・藤原真一氏)は26日、ベトナムでコークス乾式消火設備(CDQ)2基を受注したと発表した。ベトナムの高炉一貫メーカー、フォルモサ・ハティン・スチール(FHS)から受注したもので受注額は公表していない。同社のCDQ受注は126基目で、今後も積極的な受注拡大を図っていく。

 納入するCDQはコークス処理能力が毎時200トンと世界でも大型クラス。CDQはコークス炉で乾留された約1千度の赤熱コークスを密閉空間の冷却塔で不活性ガスを用いて消火し、その顕熱をボイラーで蒸気として回収する設備。FHSではこれまで湿式消火を行っており大量のダストを含む水蒸気を大気中に放散していた。

 本設備の導入によりダストによる大気汚染を防止するとともに、発生した蒸気を発電に利用することで省エネ及びCO2排出量の削減が可能となる。新日鉄住金エンジは長年の研究開発により大型であっても冷却効率を落とさずに高い発電量を維持できる独自の技術を保有。これまで納入した大型CDQの稼働率が95%以上と非常に高い水準を維持するなど技術の信頼性と先進性が高く評価された。

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