中学校の完全給食に向けてセンター 川崎で内覧会

 川崎市立中学校の完全給食実施に向けて12月から稼働する「市中部学校給食センター」(中原区上平間)が完成した。27日に内覧会が行われ、最大約1万食が作れる調理場などが公開された。

 8月末に完成した同センターは鉄骨造2階建てで、延べ床面積は約4750平方メートル。民間資金活用による社会資本整備(PFI)方式を導入し、グリーンハウス(本社・東京都新宿区)などでつくる特別目的会社と契約した。総事業費は約15年の維持管理・運営費を含め約112億円。スタッフは計140人前後となる見込みで、中原区内を中心に14校に配送される。

 既に稼働している南部センター(幸区)と同様に、全自動の炊飯システムを導入。最大1200食分を煮炊きできる蒸気式回転釜(容量400リットル)も17台設置した。衛生面に配慮し、食材の下処理を行うエリアと調理を行うエリアを分けるなど、構造は各センターでほぼ同じだが、見学通路は設けていない。アレルギー対応の調理室や炊飯室は2階にあり、調理されたものは専用のエレベーターで1階に運ぶ。

 内覧会には市や市教委の関係者、地域住民ら45人が参加し、衛生管理の仕組みなどを熱心に聞いていた。麻生区などに配送する北部センターも12月に稼働する予定。

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