「いせはらポリス」デビュー 警察官手作りヒーローが防犯訴え

 伊勢原署の防犯ヒーロー「いせはらポリス」がデビューした。プラモデル制作歴40年の男性署員が100円ショップで材料を購入して制作した。手作りの味わいと親しみやすさを武器に、子どもやお年寄りに防犯や事故防止を訴えていく。

  制作は防犯担当の丸川智生活安全課長(52)。前任署に勤務していた1年ほど前、県警本部の振り込め詐欺撲滅ヒーロー「振り込まセンジャー」に影響を受け、思い立った。

 オートバイのプラモデル作りで培った腕を生かし、フェルトやボール紙などをはさみで切ったり、接着剤で貼ったりして作っていった。ところが、力作だった初代は「顎のラインがきれいに出なかった。同僚の評判もいまいちだった」(丸川課長)とお蔵入りに。

 今年春、伊勢原署に異動し、満を持して再挑戦。同僚のアドバイスを受けながら8月からマスクと肩パッド、変身ベルトなどに取りかかり、9月に完成させた。「中の人」は部下が務め、通常の警察官の制服の上から身に着ける。額の「POLICE」マークは、交通事故防止キャンペーンでは信号機になるなど、イベントの趣旨に合わせて変えていく。9月10日に市のイベントでお披露目した。

 丸川課長は「必殺技などの設定作りはこれから。住民に愛されるヒーローになってほしい」と話している。

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