映画「彼女がその名を知らない鳥たち」 不器用な精一杯の愛に…

不快で共感しにくい男女がたどり着く究極の愛とは

 沼田まほかるの同名小説を映画化した「彼女がその名を知らない鳥たち」(白石和彌監督)が28日から全国公開される。下劣で勝手な人物ばかりが登場するが、描き出されるのは究極の愛。怠惰で口汚い異色のヒロイン、十和子を演じた蒼井優(32)は「改めて映画っていいな、と思えた作品です」と充実した表情を浮かべる。(岡本耕治)

 十和子は生活費と家事のすべてを頼る同居人の陣治をののしり、趣味のようにあちこちの店にクレームを付けてまわる不愉快きわまりない人物。蒼井も、「難しい役でした」と笑う。

 それでも出演したのは、「凶悪」や「日本で一番悪い奴ら」で、犯罪に手を染める男たちを力強いタッチで描いた白石監督と「ぜひご一緒したい」という思いからだった。

ラストシーンについて、「あれが十和子の本来の姿。彼女は最後の最後にまっさらになった」と語る(春名中撮影)

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