ぐずついた1か月で光る10月10日の晴れ

きょうで10月も終わりです。今月は雨の日ばかりで秋晴れが少なかった、と感じた方が多いのではないでしょうか。

東京で今月降った雨の量は、これまでに531.5ミリで、これは10月の降水量としては1875年からの観測史上3位の値となります。1日に0ミリ以上の雨の観測した日は、31日間中23日で、そのうち総選挙の投開票日だった22日と29日(いずれも日曜日)は秋雨前線や台風の影響を受けて100ミリを超える雨が一日で降りました。また、日照時間が0.0時間だった日が31日間中14日もあり、いかに日差しが貴重だったかがわかります。

その中で、きらりと光るのが、10月10日の晴れです。日照時間10.4時間、雨の観測なし、最高気温28.6℃/最低気温18.1℃。やや暑いものの、今月にそんな日もあったのか、さすが10月10日、と思います。10月10日といえば1964年の東京オリンピック開会式の日で、統計的に見て晴れの日が多いことからこの日を選んだと言われています。当時からデータは入れ替わっているものの、今も10月10日の東京の天気出現率は晴れが70%、前後の日に比べても一際高く、光っています。

開会まで1000日を切った2020年の東京オリンピックの開会式は7月24日、この日の晴れの出現率は53.3%、雨は26.7%です。雨さえ降らなければと思いつつも、やはりこの日は梅雨明けの夏空がいいですね。

気象予報士・染井 明希子

画像について:31日の天気予報。

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