女性目線の防犯活動たたえ 大和の団体表彰

 大和市内で防犯活動に取り組む女性たちでつくる「大和女性防犯会」が警察庁の「安全安心なまちづくり関係功労者内閣総理大臣表彰」に選ばれた。子どもたちの登下校の見守りや防犯キャンペーンに取り組むなど、女性目線を生かしたさまざまな活動が高く評価された。

 同会の小菅陽子会長(68)らメンバーが26日に大和署を訪れ、小林仁署長に報告した。1998年に活動を開始した当初を振り返り、小菅会長は「防犯活動をしている団体があまりなかった。(啓発用の)ティッシュを配っても受け取ってもらえず、活動を分かってもらえないところから始まった」と語った。認知度を上げようと、地域行事に積極的に参加していったという。

 表彰について「励みになり、責任も感じる。こつこつと一人でも多くの人に防犯意識を持ってもらえるように、変わらない活動を続けていく」と力を込めた。

 小林署長は「地域の方たちが自ら動くことが犯罪を寄せ付けない町づくりにおける、良い栄養剤となる。手本となり、どんどん(防犯への関心の)輪が広まれば県全体にも良い影響となる」と祝福した。

 大和女性防犯会は市自治会連合会理事から推薦を受け、大和署長らから委嘱された市内在住の女性で構成される。メンバーは主婦を中心に40〜70代の21人。登下校時の見守り活動のほか、同署や市と連携した大和駅周辺の歓楽街での合同パトロール、防犯キャンペーンでのチラシ配布などを行ってきた。振り込め詐欺被害を防ごうと、防犯講話や金融機関での声掛けにも取り組んでいる。

 表彰は犯罪に強い社会の実現に向け、2006年から「安全・安心なまちづくりの日」(10月11日)の前後に毎年実施。省庁や都道府県警から推薦があった個人・団体から、10者が選定されている。

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