11月に行われる国際親善試合に向け、25名の日本代表メンバーを発表したヴァイッド・ハリルホジッチ監督。
会見は日本サッカー協会のYoutube公式チャンネルで生中継された。
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今回は、その代表メンバー発表会見の全文をお届け。
長文になるため「その1」、「その2」、「その3」の三記事に分けてお伝えする。
※できる限り口語のまま掲載
西野 朗(日本サッカー協会 技術委員長)
「皆さん、こんにちは。
連日お集まりいただきましてありがとうございます(この前日には森保一監督のU-23日本代表監督就任会見が行われた)。
ワールドカップ出場が決定してから二度目の代表強化、それに向けてのメンバー発表ということで今回は欧州への遠征。
そのなかで10日にブラジル、14日にベルギーと、この二つの強豪国とのテストマッチが実現することが出来ました。これに関しては両国のフェデレーションに深く感謝をしたいと思っています」
「代表チーム、出場が決定してから国内で2ゲーム戦いまして、それに対しての今シリーズの遠征。いろんな課題も出ましたし、また違った編成の中で違うトライ、チャレンジをしていきたいと思いますし。
これはFIFAのランクで言えば一桁の2チームで、今までの対戦チーム、我々がコントロールできたゲームはある意味難しい状況になると思います。
また違った中での戦い、いろいろ改めるところをしっかりと立ち位置も感じながら、進めることができるのではないかと思っています。本当にこの2チームとマッチメイクできたことは嬉しく思っております。
1試合目が監督の自宅の近くである…まぁ『屋根が見える』と仰ってますけども、リールのスタジアムでの戦い。2試合目がそこから移動も近いブリュージュでのベルギー戦ということになりますし。
国内での強化のゲームとは全く違う環境の中で戦えることのなかで、8ヶ月に迫ったワールドカップへの立ち位置っていうのが見えてくると感じています。
今発表することになりますメンバーも若干変わっていますし、いろんなチーム状況は変わります。いろんなトライを積極的やってもらいたいと思っています。
以上ですが一つアナウンスは、今回のゲームから来年のワールドカップで着用しますユニフォームでプレーをすると。
11月6日に発表ということですけど、新しいユニフォームを着用してこのヨーロッパ遠征の2ゲームを戦うということになっています。是非そちらのユニフォームも楽しみにしていただきたいなと思っております。
私からは以上です」
ヴァイッド・ハリルホジッチ(日本代表 監督)
「コニチハ。
ブラジル、ベルギーと強い相手と戦うわけですけど、世界でも本当に美しいと言われる2チームですよね。
私の中では世界での“二強国”と捉えています。力強さ、それからタレントを兼ね備えたチームですよね。ここまでこのようなタイプのチームとやることはなかったですけどね。
ただ、この試合を通して我々が探すべき目標、目的ですけども、我々が日本でやっていたチームは彼らよりも弱小のチームばかりでした。ただ、我々はかなりの可能性をむこうで探そうかなと思っています。
ワールドカップは、ただ行くべきではないですね。
もしかしたら我々のグループにブラジル、ベルギーが入ってくるかもしれないという予想でいかないといけません。つまり、準備しないといけないということですね。
特に『自分たちが弱いんだ』というコンプレックス、それから恐怖を抱いて行ってはいけないということですね。
勇気、サムライが見せるそういったものを我々は見せないといけないと思いますね。サムライの魂、サムライの頭の意識を持っていかないといけない。
もちろん2チームともリスペクトしますけども、何かをトライしに行きたいですね。いつも言ってますけど、ツーリスト(旅行)に行くわけじゃない。
我々の長所、我々の勇気を持って挑みたいと思います。しかも、驚かしたいとも思っています」
「我々より本当に強いと言われている相手ですけども、もしかしたら10回のうち1回だけ勝つチャンスがあるかもしれない。そういった1回にしたいですね。そういう準備をしたいですね。
つまり選手にも心理面での準備、メンタル面の準備も同じようなことを言いたいです。何も失うものはないですから。ただ、我々は大きな仕事ができるよと。
私の人生でも、私の監督経験でもこのような試合はやってきましたからね。こういう大きな仕事をするには、少し何かが足りないだけですから。
ブラジル、ベルギーに対しても私が人生で求めてきたものと同じものを彼らにも要求したいです。もちろん簡単な仕事ではないと思います。難しいと思いますよ。
2つとも素晴らしい試合をしないといけない。守備もしっかりハードワークしないといけないですよね。ただ守備で終わりたくないですね。攻撃もしたい。攻撃するクオリティも我々は持ってますからね。
例えば、守備で満足してめちゃくちゃなクリアで終わる、というのはないですね。それは私のアイディアではないです。
しっかりオーガナイズして、トライしたいですね。そして選手が勇気を持って、集中も勇敢さもアグレッシブさも持って、大きな仕事を成し遂げるトライをしたいですね。
私のチームはいつも負ける準備を全くしたことはないですから。この試合も『勝つトライをしよう』と言います。全てが可能性がありますから。スポーツは全て可能性がありますから」
「では、リストを発表します。
25人選びました。少し我々、問題もありましたけども。
まぁ合宿はいつも1人、2人何か問題はあるので、特にアウェイに移動する時はいつも25人を呼んでますけど。ブラジルも25人を選んでますよね。
リールに戻れることは嬉しいですね。リールに日本のサポーターがたくさん来てくれることを期待しています。そして、我々が良いクオリティを持っているというプレゼンテーションをしたいですよね。
キーパーは3人です。
ゴールキーパー:
川島 永嗣(メス/FRA)
東口 順昭(ガンバ大阪)
西川 周作(浦和レッズ)
エイジ、ヒガ、そしてニシが戻ってきました。
ニシも徐々にパフォーマンスを取り戻していて、まだトップではないと思いますけども。でも戻ってきました。
ただ我々の3人のキーパーに言いたいですけども、まだまだ要求しないといけないことがあると。キーパーとともに仕事をしてくれているスタッフの方々も協力して、候補の選手にも皆にコンタクトしていますけども。
全員のパフォーマンスをもっと上げたいと思っています。8ヶ月ありますから。
まず次の試合、本当にトップレベルのキーパーを必要としていますからね。以前よりもかなりの多くの仕事をしなければいけないと思いますね、この試合では」
サイドバック:
酒井 宏樹(マルセイユ/FRA)
酒井 高徳(ハンブルガーSV/GER)
長友 佑都(インテル/ITA)
車屋 紳太郎(川崎フロンターレ)
「ここにも4人いますけど、前回と同じですね。
おそらく皆で祝福しなければいけないであろう選手が長友佑都ですね。もし出れば100試合目になります。
長友選手は本当に我々にとっての誇りです。本当に素晴らしい人間ですから。いつも結果、勝利に飢えている男ですよね。
そして車屋を信頼し続けています。前回の合宿で良かったです。クラブでも良くなってますよね。そしてもちろん守備でももっともっと向上できると思います。
センターバック:
吉田 麻也(サウサンプトン/ENG)
三浦 弦太(ガンバ大阪)
槙野 智章(浦和レッズ)
昌子 源(鹿島アントラーズ)
4人のセンターバックですね。
少し変更があるとすれば、三浦が植田の場所を取ったと。若い選手に伸びる可能性を与えたいと思います。
マヤもマキも良いパフォーマンスを続けて、昌子もちょっとパフォーマンスが落ちた時期もありましたが、戻ってきてくれました。少し厳しい会話をしました。そしてその後、しっかりとパフォーマンスを上げてくれました」
※その2、その3へ続く