給食センター、3カ所目が完成 川崎

 川崎市北部学校給食センター(麻生区栗木)が完成し、1日、地元の自治会や市議、報道関係者向けの内覧会が開かれた。オール電化が特色で、これにより市教育委員会が市立中学校の完全給食実施に向け整備していた3センターがすべて完成した。

 北部センターは、麻生区と多摩区の12中学校の給食(1日当たり約6千食)を調理・配送する施設で、中部センターとともに12月1日に本格稼働予定。鉄骨造り地上3階、地下1階建てで延べ床面積約4220平方メートル。全自動の電磁誘導加熱(IH)炊飯器や、電気式回転釜などオール電化方式を採用。環境や防災面にも配慮した設備を取り入れ、スタッフは計約60人。

 情報関連企業などの研究開発拠点が集まる工業団地マイコンシティ栗木地区(36社)の一角に立ち、その企業の利便性を図るための会議室やビジネス交流ラウンジなどの施設「マイコンシティセンター」を2階に併設した。

 給食センターは、民間資金活用による社会資本整備(PFI)方式を導入し、東洋食品(本社・東京)を中心とする企業グループが特別目的会社を設立し、施設整備を手掛けた。総事業費は、約15年の維持管理・運営費を含め約81億円。

 教育長は「中学校給食の基本方針を立てて4年で施設がそろった。みんなで同じものを食べることで話題にもつながり、準備作業で協力するなど、食べること以外にも学べることがある」と期待している。

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