自閉症画家の記念作品展

 佐世保市の自閉症の画家、西村環希さん(19)の作品展が1日、佐世保市島瀬町の島瀬美術センターで始まった。色彩豊かで心温まる作品が来場者を魅了している。5日まで。

 西村さんは1歳半のときに知的障害を伴う自閉症と診断された。幼いころから絵を描くことに興味を持ち、小学1年から教室に通っている。母親の美佳さん(48)によると、絵を描くと心が落ち着くようで、どこに行くにも60色のクーピーを持ち歩く。大きなキャンバスを前にしても迷わず色を選び、気後れすることなく描き始め、ものの数分で仕上げるという。

 作品展は今月20歳になる記念として開き、3歳から現在までの約20点を展示。特に好きだという人形をモチーフにしたものや、花や動物を色とりどりに表現。見る人をほっこりさせる西村さんのイラストは、市内の菓子店「草加屋」(重尾町)の商品パッケージに使用されており、デザイン案も見ることができる。幼少期から知る長崎市エミネント葉山町の医師、川崎千里さん(66)は「どの作品も温かみがある」と見入っていた。

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