JFEの通期経常益見通し、2000億円据え置き 上期は1014億円、単価上昇

 JFEホールディングスの連結通期見通しは、売上高3兆6500億円で前期比10・3%増、経常利益2千億円で約2・4倍、純利益1500億円で2・2倍。ROS(売上高経常利益率)は5・5%(前期は2・6%)に改善する。

 セグメント別経常利益見通しは、鉄鋼1500億円、エンジニアリング250億円、商社290億円。

 4~9月連結決算は、売上高1兆7253億円で前年同期比15・1%増、経常利益1014億円(前年同期は101億円の赤字)、純利益870億円(同84億円の赤字)。鋼材単価が上昇したほかコスト削減などが効いた。

 JFEスチールの粗鋼生産量は、上期実績が単独1410万トン、連結1491万トン。通期では単独2870万トン程度、連結3040万トン程度とみている。

 鋼材平均価格は上期実績がトン7万3800円。前年同期比1万5200円上昇した。

京浜設備トラブル「減益影響80億円」

 ▼岡田伸一副社長談「鉄鋼事業の一過性要因は30億円であり、これを除く今期の鉄鋼事業の実力経常益見通しは1470億円となっている。これにエンジと商社の2事業を加えると、年間2千億円程度の実力経常益となる。また京浜地区の設備トラブルによる減産幅は30万トンで、損益影響は80億円の減益要因となる」

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