四季島と瑞風、東西の豪華観光列車がグッドデザイン・ベスト100に

六本木ミッドタウンできょうから「グッドデザイン・ベスト100 デザイナーズプレゼンテーション」(〜11月5日)が始まった。

初日の2日、18時からは、モビリティ部門で鉄道会社2社のプレゼンテーションが行われた。

JR西日本の「鉄道車両 [トワイライトエクスプレス瑞風(トワイライトブランドの継承)]」と、JR東日本の「クルーズトレイン [TRAIN SUITE 四季島]」だ。

両列車とも、グッドデザイン・ベスト100に選ばれ、会場にはモックアップやデザインに関する資料、モチーフアイテムなどが展示されている。

ベスト100に選んだ理由について、審査チームはこうコメントしている。

クルーズトレイン [TRAIN SUITE 四季島]の評価

三角形のガラスが斬新な展望体験をもたらす先頭車、大きなエントランスドアの奥に広がる樹木に覆われたようなラウンジなど、大胆な空間づくりに圧倒される。あえてレトロに振らず、和モダンを基本に和紙や鉄器といった伝統工芸を組み込んだ仕立てからは新鮮な心地よさを受ける。企画の発端は東日本大震災であり、従来の鉄道とは一線を画す洗練のツーリズム体験を提供しつつ、復興の後押しを果たしていくという志もまた心に響くものである。

鉄道車両 [トワイライトエクスプレス瑞風(トワイライトブランドの継承)]の評価

贅を尽くしたアール・デコ様式の仕立てもさることながら、車両端の円筒形ポーチ、垂直の壁とドーム型の天井で構成した客室など、ホテルと錯覚するような空間づくりに感心する。通路をソファの下に通して広がり感を実現したスイートルームなど構造面の工夫も多い。眺望を大切にしてきた会社だけあり窓は大きく、車窓を存分に楽しむことができる。その象徴が前後端の展望デッキであり、自然と自分が一体になったかのような感覚は何物にも代えがたい。

© 株式会社エキスプレス