「長男×長女」の相性が悪いのはなぜ? 関係改善のポイントは3つ

兄弟姉妹の構成から分析する相性のなかで、1番悪い組み合わせは「兄と姉」の長子同士です。それはなぜなのでしょうか?

兄や姉特有の、長子の性格って……?

筆者は、兄弟姉妹の構成と本人の性格形成には大いに関連性があると考えています。そこで、下に弟や妹がいる長子の気質について分析します。

責任感があって甘えベタ

長子は小さい頃から幼い弟や妹に兄や姉として接してきた分、人に対して寛容で落ち着きがあり、親切で思いやりがあるのが長所です。

しかし、親に「お兄ちゃんなんだから」「お姉ちゃんなんだから」と言って叱られたり、弟や妹の面倒を見るように教育されるため、「下の子の面倒を見なければ」「自分がしっかりしなければ」という義務や責任を負わされて育ちます。その影響で、長子の男性(兄)は指導的で威張りたがり、長子の女性(姉)は面倒見が良くおせっかいやきという性格にもなりやすいようです。

こうした責任感の強い長子は、男性も女性も得てして「甘えベタ」。本当は甘えたいと思っていても、男性は「自分がしっかりしなければ」というプライドが高いですし、女性もどう甘えたらいいのかわからない人が多いようです。母親に対して甘え上手な弟や妹を妬みつつ、寂しさに耐えて大人になるため、人に甘えないことに対する忍耐強さも備えています。

慎重で意志が強く、理想に対するこだわりも強い

長子は親にとって言うまでもなく、初めての子どもです。第2子に比べると、親の期待は大きく、子育てにも緊張感があります。その結果、長子は慎重で思慮深い人間に育ちます。楽天的で自由奔放なのは末っ子に見られる性格で、長子は自分を抑圧し、控えめで意志が強い性格になりがちです。

家を継ぐなど、長子は家族の期待を背負っていることも多いため、手堅く堅実な生き方を良しとする真面目な性格にもなりやすいでしょう。自分の理想に対するこだわりが強く、人から指図されることを好みませんから、一度決めたことに関しては人のアドバイスにも耳を貸さないところがあります。

じつはこの長子、末っ子やひとりっ子とは相性がいいのですが、長子同士は一般的に相性が悪いと言われています。続いて長子同士の相性が悪い理由と、相性を改善するためのポイントについて、解説していきましょう。

長子同士の相性を改善するための3つのポイント

長子同士の相性を改善するためのポイントを3つお伝えします。

1. 互いに慎重過ぎるため、交際が発展しづらい

長子同士は互いに慎重で手堅い行動をとる傾向があるため、勢いで恋愛や結婚などの行動に出ることが少ないと言えます。しかし、恋愛も結婚も、かなりの割合で勢いが必要なもの。そのため、長子同士の交際は発展しづらい、あるいは発展に時間がかかると言えます。

とくに結婚までにかかる期間は長くなりがちで、長過ぎる春を待てずに別れてしまうことも多いのがこのカップル。慎重なことは悪いことではありませんし、確かに結婚は軽率に行なうべきではありません。しかし、長子同士のカップルの場合は、交際において少し冒険心を持ってみるとか、衝動や気持ちの高まりに素直に従うことも、時には必要でしょう。

2. 威張りたがりとおせっかいやき、その力関係をどうするか?

長子同士のカップルは、互いに相手に干渉し、支配しようとする傾向があります。男性は男性で指導的で威張りたがり、女性は面倒見が良くおせっかいなため、その力関係のバランスがうまく取れないことが多いのです。

この場合、どちらかが相手に主導権を譲る必要があります。何については彼に従い、何については彼女に権限を与えるなど、ある程度役割分担をすることで衝突は防げるでしょう。なお、長子同士でも年齢差が離れている場合は、そこらへんのバランスの取り方がうまくいくことが多いようです。

3. 甘えのない男女関係は潤いに欠ける!?

兄や姉として、弟や妹のように甘えてくる存在を可愛いと思う長子は、互いに甘えベタな相手に対して、可愛げがないと思ってしまうものです。とくに恋人同士で甘えない関係というのは、互いに隙を見せないという点で、いいムードにもなりにくいもの。

しかし、甘えベタな長子でも、とくに女性の場合はまったく甘えたくないわけではありません。甘えたくてもどう甘えたらいいのかわからない、というのが本心なのです。

ですから長子同士のカップルの場合、男性のほうが意識的に女性を甘やかすための配慮が必要です。「そんなにがんばらなくてもいいんだよ」という一言が、きっとお姉さんタイプの女性の気をラクにしてあげるはず。

(文:工藤 祐子)

© 株式会社オールアバウト