多摩川の魅力感じる 川崎

 川崎市高津区の二子橋近くの多摩川で3日、予定されていた「二子の渡し」体験(同区主催)は前夜までの雨による増水で中止となった。近くの二子神社では、紙芝居やアユのぬいぐるみの色つけなどの催事が実施され、子どもたちが楽しそうに参加していた。

 境内で二子の渡しの歴史を紹介した紙芝居や竹細工おもちゃ遊びなどが行われたほか、同川で今年取れたアユ330匹の塩焼きが無料で振る舞われた。近くに住む市立東高津小1年の男児(6)は「舟に乗れなかったのは残念だけど、おいしいアユが食べられてよかった。(ミニ水族館で)ザリガニも触れて楽しかった」と話していた。

 二子の渡しは、江戸と旧相模国を結ぶ大山街道の一部。江戸時代中期に始まり、1925(大正14)年の二子橋完成まで続いた。地元の貴重な歴史資源に光を当てようと、地域住民らの協力で2011年から年に1日だけ復活していた。中止は3度目。

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