バイトちゃん(以下 バ) :おつかれさまです! 店主、最近ピラティスを習い始めたそうですね?
店主(以下 店):おつかれさま! うん、そうなの! 肩こり解消のために始めたんだけど、いろんな筋肉を意識して呼吸したり、体を伸ばしたりして、清々しい気持ちになるよ。
バ:おお、本格的! そんな話を聞いてたら、『オトナ女子の不調をなくす カラダにいいこと大全』を思い出しました。
店:あ! ハンコ作家の羅久井ハナさんがイラストを描いてる本だ!
バ:ちょっとした不調を抱えながら頑張る女性のために、体を整えるコツが160個も紹介されているんです!
店:160個も! !
バ:定期的に運動をしている人には、さらに健康な体づくりを目指すためのヒントになるし、ずぼらな人でも手軽に挑戦できる体にいいことがたくさん載っているので、女性の皆さんには一人一冊手にしてもらいたい本なんです!
店:なるほどー。私も読まなきゃ! 運動を始めたのにはもう一つ理由があって。女性はやっぱり男性より弱いイメージがあるけど、ある程度の強さも備え持たないとなぁと思うんだよね。でね、強い女性として憧れていた詩人がいるんだ。「自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ」と言えば…?
バ:茨木のり子さんですね!
店:そうです! この一節を初めて読んだ時、はい! って、背筋がピンと伸びたのよね。
バ:茨木さんは「この詩を発表したことで世の中の人から”おっかない人“と思われたのよ」って仰ったそうです。「まぁ、おっかない人と思いたければ、思いなさいでいいんだけどね」と。
店:さすが茨木さん! でも、そんな強いイメージの茨木さんにはもう一つの顔があるの。
バ:え、そうなんですか?
店:私も最近この『歳月』って本を読んで知ったんだけど…。茨木さん、49歳の時に旦那さんに先立たれていて、その死後、旦那さんへの思いを綴った詩を、40篇も書きためていたんだって。そして、旦那さんのイニシャル「Y」の文字を書いた箱にひっそり仕舞っていたそうだよ。
バ:どんなことが書かれていたんですか?
店:ほとんどラブレターとも取れる内容なの! 『急がなくては』っていう詩は、早くあなたの元に行かなければ!って内容だし、『駅』っていう詩は、渋谷を通るとあなたの足跡が感じられる、とか…。
バ:私が知ってる茨木さんの印象と全然違う…。
店:でしょ? 茨木さんのように、強さを持ちつつ、愛する人に思い切り女らしい気持ちを抱ける弱さも持った、しなやかな女性になりたいなって思うようになったよ。
バ:茨木さんの違う一面、私も読んでみたいなぁ。