「やっぱりフレンチはクラシックな方がいいよね…」といった話をフランス料理が大好きで頻繁に食べ歩いている人たちから聞くことが多くなってきました。
そんなトレンドに敏感に反応するシェフも少なくありません。今までフランス料理と名乗りながらも、実際には国籍不明で、味よりもインスタグラムで映えるような見た目を優先した料理をつくってきたシェフが最近、「原点回帰」と称して伝統的なフランス料理をメニューに載せるようになってきています。
その一方で、良い意味でトレンドに逆行しているのが渋谷2丁目にある「モノリス」の石井剛シェフです。
オーナー・シェフとして自らモノリスを開く前にシェフを任されていたレストランでは、3年連続でミシュランの星を獲得し、権威ある「ル・テタンジェ国際料理賞コンクール」では2年連続準優勝。そんな輝かしい経歴をもつ石井シェフがつくる料理は紛れもなく〝クラシック〟と呼ばれるフランス料理です。実際に石井シェフは「今まで常にクラッシックなフランス料理を極めようとしてきあした」と語ります。
しかし、最近になって石井シェフが意識するようになったのは「クラシックなフランス料理をつくりながら、そこに自分の感性を反映させていきたい…」ということ。そう考えるようになってからは「新しいアイデアが面白いように浮ぶようになりました」と石井シェフは笑顔で話してくれます。
充実した時間をキッチンの中で過ごしている石井シェフの料理で、これからの季節に特に味わってほしいのが、女性に人気の「三種の神器パイ包み焼き」。パイ包み焼きはフランス料理に携わる料理人とっては避けて通れない一品で、実力を試される一皿でもあリます。
パイ生地をサクッと焼き上げようとすると、中に入った肉に火が入り過ぎて、肉汁が出て肉がパサつき、その肉汁を吸ったパイ生地はベチャとしてしまう。石井シェフは何百回も微調整を繰り返しながら、自分で納得できるパイ包み焼きにたどり着いたそうです。
ちなみに、この「三種の神器」というユニークな名前は、フォアグラと仔牛、もう一つフランス料理ならではの〝肉〟の3種類がパイの中に入っていることに由来しています。
まさに「三種の神器パイ包み焼き」はクラシックなフランス料理の本質を感じられる逸品。同時に石井シェフの感性が反映されたオリジナルの一皿でもあります。
これからの季節、ぜひ、ブルゴーニュの力強い赤ワインに合わせて、石井シェフ渾身の一皿を味わってみてください。
モノリス
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