新日鉄住金の中国・広州ブリキ合弁、累計出荷300万トン達成

 新日鉄住金は2日、中国ブリキ合弁事業の広州太平洋馬口鉄(略称・PATIN、総経理・村岡泰生氏)が9月30日、1997年4月の操業開始から累計の生産出荷量が300万トンを達成したと発表した。

 PATINは生産能力が年間20万トンに上り、累計の生産出荷量で2006年7月に100万トン、11年11月には200万トンを達成。操業開始から20年の節目を迎えた今年4月には、広州市内のPATIN工場内で記念式典を開催した。

 中国ではブリキの総需要が年間330万トンから340万トン程度の規模とみられ、需要家からの品質要求が高い粉ミルク缶や食缶、飲料缶、エアゾール缶といった用途に使われる「高級ブリキ」の需要は年間100万トン規模と推定される。消費者の間で「食の安全」に対する意識が高まる中、今後も食生活の欧米化や国産缶への切替などを背景に年率5%程度の高い成長が見込まれる。

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