NEDOなど、難燃マグネ合金の押出材開発 加工性、飛躍的に改善

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)や産業技術総合研究所(産総研)、不二ライトメタルなど5者は加工性を飛躍的に改善した難燃性マグネシウム合金の押出材の作製に成功したと発表した。

 非常に軽い素材特性と高い難燃性を生かして、鉄道車両などでの用途に期待している。従来の鋳造時における熱処理技術では難燃性マグネシウム合金を作製する際に押出素材の内部にできる析出物を起点とした破壊が起こるため加工に必要な伸びや、加工後に必要か強度が得られなかった。今回は産総研の持つ金属組織の制御技術と不二ライトメタルの押出技術、戸畑製作所が有する鋳造技術を融合。析出物を球状化・硬化させ破壊が起こりにくくする熱処理技術を開発した。

 開発はNEDOの革新的新構造材料等研究開発事業の一環として行われたもの。2022年度までに実用化に向けた技術開発を完了させることが目標となっている。今後は今回開発した熱処理技術をスケールアップし、難燃性マグネシウム合金押出材の実用化に向けた技術開発に取り組んでいく。

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