HTB 電子通貨試験導入

 ハウステンボス(佐世保市、HTB)は6日、仮想通貨の創立を視野に、独自の電子通貨「テンボスコイン」を従業員向けに試験導入すると発表した。12月中旬から社員食堂や園内店舗で受け付ける。将来的にキャッシュレス化で利便性向上を図る。

 「ビットコイン」に代表される仮想通貨は、インターネット上で商品購入や送金に利用でき、IT企業を中心に参入が相次いでいる。中央銀行が発行する法定通貨と異なり、複数のコンピューターで取引を監視する「ブロックチェーン」という仕組みで管理。一般的に送金手数料が安く、投資マネーの流入で値動きが激しい特徴がある。

 HTBの電子通貨は、スマートフォンアプリを通じて「1テンボスコイン」を1円でチャージして利用する。技術面やセキュリティー面で問題がなければ仮想通貨に発展。入場料や飲食といった園内サービスのほか、電気料金や他テーマパークなどHTBグループのさまざまなサービスを顧客が現金なしで支払えるようにする。円やドル、ビットコインなどとの両替もできるようにする。

 リスク管理のため、通貨の「担保」として純金1トン(約50億円)を用意している。

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