五島沖風力22MW新設

 五島市沖で計画が進んでいる浮体式洋上風力発電機の集合施設(ウインドファーム)について、事業者の戸田建設(東京)は6日までに、風車9基、最大出力計22メガワットの施設を新設し、2021年4月ごろから運転開始する方針を明らかにした。

 同市沖には環境省の実証事業を終え市所有となった浮体式洋上風車1基が既にあり、委託を受けた同社の子会社が昨年から運用している。戸田建設はさらに、この風車周辺の水深100~150メートルの約26平方キロの海域でウインドファームを計画。現在、環境影響評価(アセスメント)の手続きが進められている。

 今月1日に公示された同社の環境影響評価準備書などによると、既存の風車とは別に、2・1メガワット級の風車8基と5・2メガワット級1基の計9基を新設。既設の海底ケーブルを活用するなどして陸上へ送電する。

 洋上の風車は、海中などに浮かべる「浮体部」の上に接続される。浮体部の建造については福江港そばの県の管理地3万平方メートルを借りて作業場を設ける予定。地元建設業者などが工事を請け負えるよう、福江商工会議所などが研究会をつくって協議してきた。来年度にも建造が始まる見込み。

 同準備書は12月1日まで五島市役所や各支所などで縦覧できる。戸田建設は今月14日午後7時から福江文化会館で住民説明会を実施する。

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