ジェコスが「10年ビジョン」策定 事業領域拡大、売上げ倍増目指す

 重仮設業大手のジェコス(社長・馬越学氏)は6日、10年間の事業運営の指針となる「ジェコスグループ10年ビジョン」を策定したと発表した。

 「安心、安全な社会の建設に貢献し、働きがいの向上を追求する企業」をコンセプトに重仮設のリース・施工の企業からの脱脚を図り、地下工事とインフラのトータル・ソリューション企業を目指す。

 現在の収益性を確保しつつ、売上高は現状の1千億円規模から倍増の水準を目指す。

 主力の重仮設事業はアセアンを含めた地域の地下工事一式を担う企業への飛躍を目指す。鋼材加工・仮設橋梁事業についてもインフラ・メンテナンス全般に事業領域を拡大する。さらに建機リースについては、機種や海外も含めた地域の拡大を図る。JFEグループをはじめ周辺事業を手掛ける企業との横の連携、施工や加工を行う協力会社との縦の連携を同社が中心となり強化し、シナジー効果を高いレベルで発揮していく。

 今後10年の事業環境は、建設投資は現状レベルを維持し、老朽更新需要の増加も背景に堅調に推移するとの認識。ただ、高齢化社会の進展で労働人口の減少が見込まれることから、積極的に先進技術を導入し、省力化を図ることで先進的オペレーションを追求する。

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