エクレストン、フェラーリのF1撤退示唆は「脅威として受け止めるべき」と主張

 最近発表されたF1の新レギュレーション案を受けて、フェラーリは撤退の可能性を示唆した。F1の元最高権威者であるバーニー・エクレストンは、この脅威を真剣に受け止めるべきだと主張している。

 フェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネは、フォーミュラ・ワン・グループによる2021年の変更プランには合意しかねると発言。このプランには新たなエンジンレギュレーションのほか、実現される可能性の高いバジェットキャップ制度、分配金制度の改訂などが含まれている。

 マルキオンネは、F1がフェラーリの利益に反する方向へと向かう場合、チームはグランプリレースから撤退することも辞さないと主張した。この件について、エクレストンは以下のように述べている。

「勝てないと、新たなレギュレーションを推し進めようとする。新レギュレーションが自分たちにとって不利であり、予算や分配金も削られるとフェラーリが判断した場合、彼らはF1を去るだろう」

 2014年にF1が2.4L V8ハイブリッドエンジン時代に突入して以来、フェラーリは苦戦を続けている。今シーズン前半ではメルセデスの独走を止めることができたものの、アジアラウンドでの壊滅的なレースによってタイトル争いには破れる結果となった。

 先週のエンジンレギュレーション案の提示に加え、F1は火曜日にストラテジーグループのミーティングを招集する。ここで、チーム間のレベルや支出を公平にするためのバジェットキャップ案についてのさらなる詳細が発表されると見られている。

「彼らはバジェットキャップや、その他の変更を求めてはいない」とエクレストンは話し、以下のように続けた。

「彼らは使えるだけの予算を使いたがっているのだし、私も常に同じことを言ってきた。使える予算のないチームは出て行くべきだ」

「3チームか4チームくらいしかない状況なら、何か手立てを講じるべきだろうが、実際にそうならない限りは誰も何もしないだろう」

「予算がないと言っているようなチームは、エントリーすべきではない」

© 株式会社三栄