棒を発見、凶器か 県警が水路捜索 女性の鍵も発見

 沖縄本島中部の女性が遺体で見つかった米軍属女性死体遺棄事件で、県警は24日、女性のスマートフォンの位置情報が途絶えたうるま市州崎と豊原の間を流れる水路で女性の所持品などを捜索した。女性の物と思われる鍵が見つかったほか、背後から襲った際に使用したとみられる棒が発見された。死体遺棄容疑で逮捕された元米海兵隊員で米軍属の容疑者(32)=与那原町=は、逮捕当初「後ろから棒で殴った」などと供述しており、県警は犯行に使われた凶器の可能性もあるとみて調べている。

 女性のスマホの位置情報は、4月29日午前2時40分ごろ、うるま市州崎周辺を最後に途切れていた。県警は同じころに容疑者の車両が周辺の商業施設の防犯カメラに撮影されていたことなどから、同容疑者が水路周辺にスマホなど女性の所持品を捨てた可能性が高いとみて24日午後0時半から6時前ごろまで約60人体制で捜索した。24日の捜索ではスマホは見つからなかった。

 県警は発見物の詳細については発表していないが、棒は長さ数十センチとみられる。見つかった鍵には、女性がウオーキングに出た際に持っていたと思われる博多弁の書かれたストラップが付いていた。女性の遺体は、自宅から車で約40分かかる恩納村安富祖の雑木林で発見された。県警は容疑者が遺体を遺棄した後に、うるま市州崎周辺に戻ってきたとみている。

 容疑者は20日以降、取り調べに対して供述を拒否している。逮捕当初は遺棄容疑を認め、女性を刃物で刺して殺害し、遺体をスーツケースに入れて車で運んだなどと供述していたという。

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