糸魚川大火受け大規模消防訓練 横浜・金沢区

 強風の影響などで被害が拡大した新潟県糸魚川市の大火を受け、金沢消防署は5日、大規模火災の対応訓練を横浜市金沢区幸浦1丁目の金沢水再生センターで実施した。同消防署と金沢消防団の消防車両37台が集結し、約200人が消火作業の手順を確認した。

 訓練は、震度6強の地震が発生して住宅密集地から出火、強風にあおられて燃え広がったとの想定で行われた。消火栓が使えない中、民間のミキサー車を活用して仮設の水槽に水を搬送。市消防局のヘリコプターが伝える風向きなどの情報を基に、消防隊員らが手際よく放水した。

 昨年12月に発生した糸魚川の大火は鎮火まで約30時間かかり、147棟を焼いた。強風に加えて、古い木造建築の密集した地域だったことも火が燃え広がった原因と考えられている。

 同消防署の署長は「大規模災害が発生した場合は横浜でも大火が起きる可能性はある。早期の消火活動が鍵を握る」と警戒を強めていた。

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