「音楽使用料引き上げ」 外国映画でJASRAC

 日本音楽著作権協会(JASRAC)は8日、東京都内で会見を開き、国内で外国映画を上映する際の音楽使用料について、現行の一律18万円から、欧州と同水準に相当する興行収入の1〜2%に引き上げる意向を明らかにした。

 JASRACは使用料徴収で国内外に格差があるとした上で「海外の著作権者から是正を求める声が6年ほど前からあった」と説明。2017年度中に1964年に定めた使用料規定の改定を文化庁に届け出て、18年度から適用したい考えを示した。

 一方、使用料を払う側の配給業者や、全国の映画館が加盟する「全国興行生活衛生同業組合連合会(全興連)」とは改定協議を進めているが合意には至っていないという。全興連は神奈川新聞社の取材に「弁護士を介して交渉中のため、コメントできない」としている。

 JASRACの引き上げ案に賛同する音楽家の坂本龍一さん(65)は「映画興行収入において世界の高位である日本がアジアでリーダーシップを発揮し、クリエイターの経済的基盤を守るために尽力してほしい」とのメッセージを寄せた。

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