住友電工、東欧モルドバに工場開設 自動車用ハーネスを生産

 住友電工は東欧のモルドバに自動車用ワイヤハーネスの製造拠点を開設した。同国中東部のオルヘイ市で11月から量産を開始。欧州地域に立地するフォルクスワーゲングループの自動車工場向けに製品を供給している。人員は約400人体制でスタート。2500人程度まで順次増員していく計画となっている。

 モルドバへの進出は住友電工グループとして初。ワイヤハーネスの事業拠点としては33カ国目となる。ワイヤハーネスは電線を人手で自動車の回路として組み立てていく製品で、労働集約性が高い。同国はコスト面で利点があるほか、顧客の立地にも近く納期対応でもメリットが出せる。新たに工場を開設することで、競争力と安定供給体制を強化。顧客の期待に応える。

 工場はドイツ子会社のスミトモエレクトリック・ボードネッツェの拠点として開設。既存建屋を賃借して使用している。今後は増員を進めながら生産量を拡大していく予定。19年からのフル操業を目指す。

 同国では16年度にフジクラが現地法人のフジクラ・オートモーティブ・MLDを開設。ワイヤハーネス事業で進出している。

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