国道357号の早期延伸を 国・県・市など、初の検討会

 長期間未整備が続く国道357号東京湾岸道路(横浜市・八景島〜横須賀市夏島町、約2・3キロ)の着工などに向けて話し合う「横須賀地区道路ネットワーク検討会」の初会合が9日、国土交通省横浜国道事務所(横浜市神奈川区)で開かれた。国や県、横浜市、横須賀市から7人が出席。地域経済の活性化や災害時の輸送路確保などの観点から早期着工が必要との認識で一致した。

 横須賀市からは井上透都市部長と鈴木栄一郎土木部長らが出席。冒頭、座長を務める横浜国道事務所の淡中泰雄所長が「三浦半島の東側を南北に結ぶ幹線道路は国道16号1本で支えているが、その1本についても渋滞が慢性的に発生しており、災害時の輸送確保の観点からも非常に脆弱(ぜいじゃく)だ」とあいさつした。

 その後、出席者からは「国道16号の渋滞を解消して交通を円滑にし、横須賀の地域経済の活性化のために早期着工が必要」「国道16号は老朽化したトンネルを抱えており、夏島以南についても早期に計画を策定する必要がある」などといった意見が出された。

 357号は千葉市から横須賀市に至る約92キロの一般国道。終点部となる横浜市金沢区の八景島から横須賀市夏島町の区間については1988年6月に都市計画決定がなされているが、未整備が続いている。上地克明市長は9月、秋元司・国土交通副大臣に早期の工事着手を要望し、秋元副大臣は「しっかりと早期着工の手続きに入っていきたい」と述べ、前向きな姿勢を示していた。

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