ダニエル・リカルドは、レッドブルF1チームとの契約交渉にあたっては何枚かの“切り札”を持っており、締結を急いではいないという。
リカルドの現在の契約は来シーズン末で完了する。一方、彼のチームメイトであるマックス・フェルスタッペンは、すでに2020年までチームとの契約を延長した。
長期的にフェルスタッペンを中心にチームを作り上げるべきだというレッドブルチーム内の声に、リカルドは気分を害した。彼はチームにとって無関係だとでもほのめかすような物言いだ。
しかし28歳のリカルドは、レッドブルでの将来を決定するうえでは、自身は有利な立場にいると考えている。
「僕は来年で契約が終わるけれど、少なくとも何枚かの切り札を持っている。急ぐ必要があるとは思わない」
彼によると、多くのことはチーム代表のクリスチャン・ホーナーと、モータースポーツコンサルタントのヘルムート・マルコの姿勢にかかっているという。
「クリスチャンとヘルムートが、僕をチームに引き止めたいという関心を示してくれたらうれしいね。『リカルドが他に移籍するのが待ちきれない』と言われるよりはいい」
「こういう立場になるのは初めてだから、なるべく状況を活かしたいと思っている。それでも敬意を持って進めたい。彼らとの話し合いではオープンになるし、秘密を持つようなことはしないよ」
リカルドは、交渉の焦点は単に金銭面のことだけではないと主張する。彼は将来、レースでの優勝とタイトル獲得を目指せることを保証してほしいと考えている。
「金銭面の交渉をする力もあるけれど、最初に確実にしたいことは、パフォーマンスのことだ」
「僕はより大きな金額ではなく、より速いマシンを追えるだけの確かな競争力を持っている。僕はキャリアの終盤にいるわけじゃない」
元チームメイトであるセバスチャン・ベッテルの脇役を任命される可能性があるため、リカルドはフェラーリへの移籍については否定的だった。しかし、公平な立場が与えられるのであれば、フェラーリからのオファーも検討することになるだろう。
彼はまた、将来メルセデスでルイス・ハミルトンのチームメイトになる可能性についても前向きな話をしている。
メルセデスは最近、バルテリ・ボッタスとの契約を2018年末まで延長した。つまり彼とリカルドは両名とも同時期にフリーエージェントとなる。チャンピオンチームへの移籍をほのめかすことが、リカルドのとっておきの切り札なのかもしれない。