「飛騨牛」の名付け親で知られる(株)YH商事(旧:(株)吉田ハム)が特別清算、事業は新会社へ譲渡

 (株)YH商事(TSR企業コード:471014281、法人番号:4200001014446、大垣市寿町1-1、登記上:東京都港区赤坂3-13-4、設立昭和29年9月、資本金4800万円、代表清算人:松岡一郎氏)は10月30日、東京地裁から特別清算開始決定を受けた。
 負債総額は約39億9000万円(平成29年1月期決算時点)。

 昭和10年8月、精肉店として創業し、ハム等の食肉加工品製造開始を機に法人化した。岐阜県産の「飛騨牛」の名付け親として地元では相応の知名度を有し、食肉加工、ハム・ソーセージ等製造を主業務としていた。
 大手スーパーマーケット・地元精肉店に販路を築き、ピーク時の昭和63年1月期には売上高402億円を計上。しかし、取り巻く環境は厳しく業績は悪化の一途をたどり、平成22年1月期には売上高が200億円を割り込んだうえ、19年1月期から24年1月期まで6期連続で赤字を計上し債務超過に陥っていた。
 こうした状況下で、28年5月に政府系ファンドの地域経済活性化支援機構に金融機関との連名で再生支援を申込み、JA全農ミートフーズ(株)(TSR企業コード:296703850、法人番号:7010401062128、東京都港区)の100%出資により設立された(株)吉田ハム(TSR企業コード:018172903、法人番号:2200001032870、大垣市)に同年8月1日付で事業を譲渡し、(株)吉田ハムから現商号に変更。29年8月31日、東京都港区に登記上本社を移転するとともに株主総会の決議により解散していた。

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