いじめ不登校ばねに夢へ マレーシアで再起、名門大合格

 6畳半の部屋が世界の全てだった。ベッドに腰掛けて一日を過ごす。登下校の時間帯に外から聞こえる声は、イヤホンから流れるアニメソングで遮断した。「みんなに置いていかれる。学校に行かなきゃ」。でも、食事を取る気力さえ湧いてこない。ばらばらに動く頭と心で、ただ自分を責めた。「私は駄目だ」。

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