復興へ「絶対負けぬ」 横浜、特産品販売や現状報告

 東日本大震災を風化させてはならないと、「東日本大震災復興支援まつり2017」(生活クラブ生協神奈川主催)が11日、横浜市西区の臨港パークで開かれた。被災地の農林水産業者や県内の支援団体などが計92ブースを開設して特産品や復興商品の販売などを行い、約1万2千人の来場者でにぎわった。ステージでは被災地報告も行われ、支援の輪の拡大を訴えた。

 被災地報告では、復興半ばの厳しい現状が語られた。「肉厚わかめ」が名産の重茂漁協(岩手県宮古市)職員の鈴木美代子さんは「まだ仮設住宅に住んでいる方もいる。水産資源も減少したまま。しかし、絶対負けません」と語った。宮城県南三陸町でカキの加工をしている丸壽阿部商店の阿部寿一専務も「カキの生産量は約半分までしか回復していない。復興はようやくスタートした段階」と述べた。南三陸のカキは少なくなった分、品質を高めたといい、復興へ決意を新たにしていた。

 また、福島原発かながわ訴訟の村田弘原告団長が訴訟経過を報告。天候にも恵まれ、ステージの電力は、相模原市緑区の市民団体「藤野電力」の太陽光パネルで賄った。

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