夫の本音がわかる!男性からの離婚相談TOP3

夫の本音を知りたいと思いませんか? 会社の上司や同僚、友人には言えなくても、夫たちはこんなに結婚生活に悩んでいるんです!

離婚の相談をするのは女性ばかりではありません。とくに、最近は女性が社会進出をして経済力をつけたり、ものの考え方において男女平等の意識が強くなったせいでしょうか、男性からの離婚の相談も増えてきています。

そこで、男性からの離婚相談でよくあるケースとそのアドバイスの一例をご紹介しましょう。女性に比べて、他人に悩みを打ち明けるのは本来あまり得意ではない男性だからこそ、本音が表れることも。離婚に悩んでいる男性にアドバイスをするときの参考にしてください。

1. 妻から離婚を切り出された! 三行半を突きつけられた

「別れて欲しい……」妻から突然こんなひと言を突きつけられて「こんなに家族のために働いているのに、なぜ?」と困惑する夫は少なくありません。でもこれ、実は突然ではないことのほうが多いのも事実。と同時に、夫のほうは「オレに非はない!」と思っているのが本音。とくに熟年男性に多い傾向です。

妻にしてみれば結婚生活に対してガマンにガマンを重ねてきたというケースもあるにもかかわらず、そのことに気づいていない鈍感さが、妻が離婚を考えるきっかけになったひとつの原因かもしれません。

気をつけたいのは、熟年離婚をするときに発生する「年金分割」について。ときどき、「年金は、自分が働いた結果なのだから、自分ひとりのものだ」と信じている人がいますが、それは間違い。離婚の原因がどうあろうと、どちらが働いていようと、妻にも内助の功として約半分の支払いが認められているのです。

このほか、離婚にまつわるお金に関しては、「慰謝料」「財産分与」「養育費」などがあります。家族の状況や形態によって変わってくるものなので、離婚を決める前に弁護士に相談して、しっかりと自分の受け取れそうな額を確認しておくことが大切になります。

2. 妻の浮気が発覚!

「浮気は男性がするもの」と思っているなら大間違い。妻の浮気に悩む夫たちからの相談も増えています。

ほかに好きな人ができてしまった妻と、同じ家で冷たくされながら暮らしていかなければならない夫は、想像以上にプライドを激しく傷つけられています。相手の浮気にダメージを受けるのは男女ともに同じこと、相談に来る男性は怒りつつも、妻に正直に気持ちをぶつけることを恐れて深く落ち込んでいるというのが現実の姿です。

ところで、もしも離婚という形での結論を決めたときは、たとえ妻のほうから相手を誘って不倫関係になったとしても浮気相手の男性にも慰謝料を請求することができます。そして、夫婦関係を修復する場合でも、あえて相手の男性だけに慰謝料を請求してふたりの不倫をやめさせるという方法もあります。

ただし、実際には相手の経済状態によって左右されるため、請求したからといって必ず支払ってもらえるとは限らないこともあります。何人かの弁護士と相談しながら、自分の考えをまとめていってください。

3. 子どもの親権はどうなる?

夫婦間で離婚の問題は合意したものの、どちらが子どもを引き取るかでもめている、というパターンもよくある相談のひとつ。

「お腹を痛めて生んだのは私だし、夫には仕事があるので子育ては無理」という妻に対して、夫は「経済力のない妻には子育てをまかせられない。将来を見据えて、自分の手元で伸び伸びと育てたい」と思っています。

トラブルは、お互いの主張がぶつかった結果といえるでしょう。経済的にはどちらが引き取っても変わらない場合でも、「子どもを手放したくない」という思いが夫婦に共通しているために起こる問題です。これについては、子どもが15歳くらいまでであれば、多くの場合、子育ての実務的な面からいっても母親に分があることが多いもの。

ですが、あまりにもめたり、夫の子どもへの強い愛情に心をうたれた場合などには、親権と監護権を分けたり、子どもに選択をさせたりするという手段もあるでしょう。その場合、子どもの理解できる方法で、不安にならないように、今後の生活の予測を前向きにとらえてしっかりと伝えることが重要になります。

いずれにしても、もっとも大切なのは、子どもに対して心から愛情を持って接するということです。

番外編:妻に浮気をされた夫たち

「もうアナタとはやっていけない」「ひとりで考えたい」「結婚生活に自信がなくなった」など、妻がこんな言葉を口にするようになった多くの場合、その影には異性の存在があるといっていいでしょう。……男性からの相談には、そんなふうに意見を言うようにしています。

たとえば、こんなケースもよくありがちな話。子どもに手がかからなくなったため、妻はパートで働きに出ます。少しずつお金を自分で稼げるようになり、自由を手に入れだしたタイミングで、周りの男性から声をかけられて女の自分を取り戻したような気分になって……。結果として、妻が浮気を始めてしまうというパターンです。

往々にして、男性には危機感が足りない、という背景も影響しています。「ウチの妻に限って浮気などするはずはない」「ほかの男性に言い寄られるわけはないだろう」という妻を見下した考えのほかに、家庭内でもまさか妻に離婚を考えるような心の隙間があるとは思っていないことが多いからです。

まずは、現実をしっかり見て危機感を持つことが大事。そして妻の浮気が発覚したら、ただちに取り除くことを目指すようなアドバイスをしています。

男性は、家庭内で夫婦のトラブルがあると仕事にも悪影響を及ぼしかねません。ボタンのかけ違い程度で済む段階の問題なら解決できることも多いのです。「離婚」という決断をする前に、夫婦が再生するためにできることはたくさんあります。夫の気持ちや立場を理解する意味で、「夫の心の声に耳を澄ます」というのも、そのひとつではないでしょうか。

(文:岡野 あつこ)

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